大倉毅先生のアルコール分解酵素とインスリン抵抗性の論文がMetabolism Openに掲載されました

大倉毅先生のアルコール分解酵素とインスリン抵抗性の論文がMetabolism Openに掲載されました。

Aldehyde dehydrogenase 2 polymorphism is an important gene for insulin resistance in Japanese patients with type 2 diabetes 
Tsuyoshi Okura, Risa Nakamura, Mari Anno, Yuichi Ito, Sonoko Kitao, Satomi Endo, Natsuka Taneda, Kazuhisa Matsumoto, Kyoko Shoji, Hiroko Okura, Kazuhiko Matsuzawa, Shoichiro Izawa, Etsuko Ueta, Masahiko Kato, Takeshi Imamura, Shin-ichi Taniguchi, Kazuhiro Yamamoto.
Metabolism Open. 18; 100242-100242, 2023
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2589936823000142?via%3Dihub


これはアルコールを分解する酵素のALDH2が活性型の人(お酒が飲める人)は、低活性の人(お酒があまり飲めない人)に比べてインスリン抵抗性が強くなるという論文です。
順天堂大学が非糖尿病、非肥満男性では、ALDH2が活性型だと飲酒量に相関して肝臓のインスリン抵抗性が高くなると報告されていたため、当科では非糖尿病健常者と2型糖尿病患者でも検討を行いました。
当科での研究では、非糖尿病健常者、2型糖尿病患者共に飲酒量に関わらず、ALDH2が活性型の人はインスリン抵抗性が高いという結果でした。
特に2型糖尿病では、血糖は同じレベルでも肥満、インスリン抵抗性が高いという結果でした。
お酒が飲める遺伝子型では糖尿病の発症リスクが高いという報告がありますが、その機序は不明な点が多いと言えます。
遺伝的にお酒が飲める人は、活性酸素の除去が強く、膵臓が強くインスリン分泌が強い反面、肥満やインスリン抵抗性になりやすいと考えられています。
今後の糖尿病、肥満診療に重要な結果となると考えられます。
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