ENDO2013に参加しました

ENDO 2013の報告

615日~18日にアメリカ合衆国・サンフランシスコで開かれた第95回北米内分泌学会(ENDO 2013) に出席しました。金曜日の夕方に通常の診療を終え慌ただしく出発しましたが、非常に有意義な時間となりました。

当科からは最近2年間、検査部の超音波技師さんや松澤先生と取り組んでおります超音波による甲状腺結節性病変の組織弾性評価のデータを発表してまいりました。当科で使用している超音波装置SIEMENS S2000に装備されている virtual touch tissue quantification (VTTQ) は組織弾性定量の一つの方法ですが、FDAで認められていないため北米ではあまり普及していません。今回、多くの方から定量の仕組みや、発表の主旨である周囲組織の性状に影響を受けない結節性病変評価への応用について質問やコメントを受けました。また、私のポスターの周りには同様の手法での検討を報告しているヨーロッパのグループもおられ、直接話をしてコメントをもらうなどの機会も得ることが出来ました。写真は、私のお隣で日本人男性における甲状腺結節性病変と癌の頻度について発表されていた自衛隊熊本病院の菊池先生との一枚です。

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自分の発表がない時間帯には、普段勉強する機会の少ない基礎研究の手法や経験の少ない臨床分野を中心に勉強するようにしました。全体を通した印象としては、研究の嗜好として、臨床・基礎を問わず当たり前と思えることであっても、理論的に良いデザインの研究が評価される傾向があるように感じました。私たちも目先の結果を求めるだけではなく、誰にもわかりやすいデザインで長期的に取り組む姿勢が重要と感じました。

学会期間中には思いもよらないハプニングもありました。2日目に会場近くでガス漏れがあり、その日の午後のセッションが翌日に延期となりました。私はその日、サンフランシスコから近い?380km離れた)ヨセミテ国立公園のツアーへ行く予定でしたが、私の乗ったバスも高速道路上で故障して1時間動けなくなりました。学会やツアーの目的だけでなく、今回アメリカの広さと、アクシデントが起こったときのインパクトの大きさを強く実感しました。

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カリフォルニアで多くみられる風力発電用の風車

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ヨセミテまでの道中にものすごい長さの貨物列車とすれ違いました。

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ヨセミテ国立公園

 今回のENDOへは全米をはじめ世界各地から9300人以上の出席があったようです。来年は国際内分泌学会 (ICE) との同時開催ですので、より実りの多いものとなることが期待できます。当科の他の先生方も一緒に出席できるよう、日々の診療から得られる疑問や既に取り組んでいる研究テーマを発展させていきたいと思います。

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