診療科 |
心臓血管外科 |
英語術式名 |
Ra-MVP(Robotically assisted mitral valve plasty) |
保険適用 |
有 |
適応 |
僧帽弁閉鎖不全症 |
術式の概要
ここで掲載している動画は、実際の手術映像となります。このような動画や写真で、気分が悪くなる可能性のある方は、お気をつけください。
重度の僧帽弁閉鎖不全症がある場合、心臓に大きな負担がかかった慢性心不全の状態となり、そのまま放置すると心不全が進行し命にかかわることになります。この状態になると手術が必要で、僧帽弁を修復し、弁の逆流を止める僧帽弁形成術が標準治療になります。
当院では、これまで胸の真ん中を切らずに右前胸部(乳輪の外側、約7-10 cm)を切る小切開心臓手術(低侵襲心臓手術:minimally invasive cardiac surgery (MICS))による僧帽弁形成術を行ってきました。さらにロボット支援下に行うことにより、より精密に手術を行うことができることはもちろん、従来のMICSよりもさらに手術創を小さくすることができ、また肋骨間を無理に広げなくてもよいので、痛みも軽減できます。
長所・患者のメリット
ロボット支援により、従来よりも正確で綿密な大動脈弁置換術が可能となります。従来のMICSでは右前胸部に7-10cm程度の創でしたが、それがさらに小さくでき、また従来は肋骨と肋骨の間を手術器具で開いて手術をしていましたが、それが不要となり、術後の痛みを軽減できます。また、術後の回復も従来の胸の真ん中を切る通常の心臓手術に比較して早く、早期退院、早期社会復帰が可能となります。
当科の特徴
当科では、心臓手術をできるだけ体の負担が少なくできるように工夫してきました。大動脈瘤に対するステントグラフトを用いた血管内治療や大動脈弁狭窄症に対するTAVI(タビ手術)などもいち早く取り入れました。平成23年から小切開手術にも取り組んでおります。ロボット支援下の弁手術は平成31年から僧帽弁形成術を中心に積極的に行っており、中国地方でロボット支援下の心臓手術を行っている施設は鳥取大学だけです。
保険適用年月: 平成30年4月