ロボット支援胃切除術

診療科 消化器外科
英語術式名 RAG(Robot assisted gastrectomy)
保険適用

適応

手術支援ロボット(ダビンチ)は、体に優しい腹腔鏡手術を進化させるための手術支援機器で、ハイビジョン画像の三次元カメラによって細かい血管などの解剖が確認し、さらに人間の手より繊細な手術が可能となりました。日本において、胃がんに対し先進医療として臨床試験が行われ、従来の腹腔鏡手術に比べて手術合併症が半分以下になったことが報告されました。その結果、2018年4月に胃がんに対しロボット支援下胃切除術が保険適応となりました。当院でも胃がんに対するダビンチ手術を積極的に導入しており、より安全で正確な胃がん手術を行っていきます。



術式の概要

胃がん手術において胃の周りのリンパ節を切除することは、がんを治すための重要な手術手技です。胃がん手術において切除するリンパ節は、胃の周囲にある重要な血管や胃の背面にあるすい臓の周りにあり、血管やすい臓を傷つけることなく、完全にとりきることが重要です。通常の腹腔鏡下手術では、熟練が必要な手技となりますが、ダビンチを使用することで、血管・すい臓をきれいに残しつつ確実にリンパ節を切除することが容易になります。
手術手順は、通常の開腹手術、腹腔鏡胃切除手術と同様です。 胃に入る血管を処理し、重要な血管・すい臓を残しながらリンパ節の切除を行います。切除した胃とリンパ節は、お臍から取り出します。そして、ダビンチ手術にて残っている胃と小腸(十二指腸)をつないで手術を終了します。



長所・患者のメリット

胃がん手術において、リンパ節の切除は治療成績の向上に重要な役割を果たしています。通常の腹腔鏡手術は、使用する手術器具がまっすぐで先端に関節がないために動きが制限されてしまいます。このため、重要な残すべき血管やすい臓の周囲に存在するリンパ節をきれいに切除することは熟練を要する高度な手術手技となります。血管を傷つけることによる不必要な出血やすい臓を傷つけることによる消化液(すい液)の漏れによる合併症(すい液漏)は、胃がんの手術における大きな問題となります。ダビンチを使用することにより、より精度の高いリンパ節切除と合併症の軽減が可能になります。現在は合併症を減らすことが示されていますが、今後は、がんの治癒率の向上にも貢献できた、という結果がでるものと考えております。

消化器外科の特徴

ダビンチ手術のメリットを十分生かし、確実で精度の高い手術・からだに負担の少ない手術を目指していきます。今後も新たな術式の開発や治療成績の向上を目指した新たな治療法の開発に取り組んでいきます。

実績

令和2年4月末までの実績:57件