診療実績

外来部門

外来患者の多くは鳥取・島根が中心であるが、中国地方からセカンドオピニオンを含めた紹介患者も多い。中国地方以外からも、関西や関東、九州など全国から患者が来院している。小児神経の一般外来(てんかん、知的障害、頭痛)のほか、患者家族への十分な指導が必要な発達障害や重症心身障害児/者などの疾患に対して取り組んでいる。特殊検査として、神経生理学的検査、知能検査を含む神経心理検査、神経変性疾患の確定診断に必要なリソゾーム酵素活性などを行っている。先天代謝異常症に対して、酵素活性の測定や遺伝子解析などで正確な診断および、近年酵素補充療法が可能となったPompe病、Hunter症候群などに対して酵素補充療法を行っている。

 

H30年度外来新患 疾患統計(432人)

発達障害・発達遅滞

215

筋疾患

7

痙攣性疾患

94

脳炎・脳症

2

先天奇形・染色体異常

12

眼症状

12

運動麻痺(脳性麻痺)

6

睡眠障害

3

心身症・児童精神科疾患

21

末梢神経疾患

2

頭痛

14

脊髄疾患

4

大頭、小頭・頭蓋変形

3

その他

35

代謝・変性疾患

2

 

 

 

入院部門

入院は鳥取・島根からが主体であるが、山陰地方以外から診断のために精密検査や難治性疾患の評価・治療のために紹介入院される患者も多い。けいれん性疾患の入院ではけいれん重積・群発といった救急対応の他、ビデオ脳波による発作の評価により発作型の診断を正確に行ない治療に役立てている。先端医療としてGaucher病のシャペロン療法を受けるために全国から患者が集まってきている。重症心身障害児や神経筋疾患児の呼吸管理・栄養管理や急性感染症による増悪時の治療を行っている。脳性麻痺などの神経疾患を原因とする重度痙縮に対するバクロフェン髄注療法などを脳外科医と共同で診療している。Post-NICU児の在宅移行の支援をNICUや地域と連携しながら行っている。その他、脳外科・整形外科・外科・小児科・泌尿器科・内科など他科入院の神経疾患児のケアも共同診療でサポートしている。

 

H29年度 入院患者 疾患統計 (298名)

けいれん性疾患                91

発達障害・心身症・ヒステリー        4

急性疾患・感染症             79

先天奇形・染色体異常             6

代謝・変性疾患                 22

運動麻痺                   5

筋疾患                  13

脳腫瘍                                 2

末梢神経障害                   25

脳血管障害               0

脳炎・脳症                        15

脱髄性疾患                          2

水頭症                       4

その他                                30