放射線部

放射線部 令和4年度の動向

機器更新

X線TV装置

令和4年8月にUltimax-i DREX-UI80を導入した。本装置は血管造影検査で使用される高速・多機能Cアームと、消化管用のワンショット撮影、食道や血管系の連続撮影などさまざまな検査をサポートする高精度画像処理装置を統合しており、消化管検査、整形系検査、内視鏡検査、嚥下検査など幅広い検査を行うことができる。前装置と比較してX線被ばくを低減するとともに、高画質画像を提供する。また、検査に最適な高さに設定可能な昇降式天板を採用しているため、高齢者や車椅子利用の患者さんの乗降を容易にするとともに、効率の高い検査が可能である。

MRI

令和4年11月にMAGNETOM Vida Fit 3Tを導入した。本装置では深層学習を利用した技術が多く搭載されている。SIEMENS社が集めた何万もの画像データから生まれたDeep ResolveはAIを用いて開発された画像再構成で撮影時間を大幅に短縮すると共に高分解能撮影が可能となった。マルチスライス同時収集法Simultaneous Multi-Slice(SMS)という撮影技術は, この10年間で最も重要な技術上の進歩であるとも考えられ, 従来1枚ずつしか撮影できない2D撮影に対し同時に複数の画像を得ることができるため, 撮影時間を1/2~1/3に短縮することができる。また, 腹部検査の際には従来、お腹の動きを感知する機械を患者さんの腹部に設置していたが, 本装置ではそれがなくとも自動的に呼吸情報を認識し、画像収集に反映することができる。患者の負担を軽減して質の高い画像を提供できる装置となっている。

人事

令和4年度は2名の新診療放射線技師が配属され、診療放射線技師42名、事務補佐員6名の人員体制であった。人事交流の開始

資格等

検診マンモグラフィ撮影認定技師:福井美月
放射線治療専門放射線技師:青戸辰生

その他取り組み

放射線治療の領域で、密封小線原治療(RALS)における治療計画時に全症例MRI画像を撮像することによって、より高精度な治療が可能となった。

関連資格取得状況(累計)

第1種放射線取扱主任者 9名
検診マンモグラフィ撮影認定技師 7名
X線CT認定技師 5名
核医学専門技師 3名
救急撮影認定技師 2名
血管撮影・インターベンション専門技師 2名
放射線治療専門放射線技師 5名
医学物理士 2名
放射線治療品質管理士 1名
磁気共鳴専門技術者 1名
医療情報技師 2名
日本DMAT 1名

業務実績(前年度比較)

部署 R3年度 R4年度
一般(単純・透視) 102483 107778
血管撮影 2297 2520
X線CT 28495 28915
MRI 10392 11023
核医学(PET含まず) 1110 1071
PET 1635 1652
骨塩定量 1649 1607
放射線治療 8732 8648
放射線治療計画 417 408
IVR R3年度 R4年度
総数 1226 1195
治療 1089 759
血管 954 659
非血管 135 100
放射線治療 R3年度 R4年度
体外照射(IMRT) 411(155) 408(160)
緩和 109 109
小線源 27 41
アイソトープ内用 46 44