心臓血管外科
当診療科では、心臓血管外科に関する高度専門診療をおこなっている。
入院診療では、心臓血管外科領域における標準的な術式はもちろんのこと、手術支援ロボット ダビンチを用いた心臓手術、大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的人工弁植込み術、胸部あるいは腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療など術後の日常生活の質的改善や臓器機能の温存を重視した低侵襲手術を積極的におこなっている。
2020年度より開始した手術支援ロボット ダビンチを用いた僧帽弁形成術により従来の手術よりも正確な形成手術が可能となり、現在では年間約20例に施行している。一方、心臓移植を必要とするよう重症心不全に対する植込み型補助人工心臓を用いた治療にも中国地方唯一の認定施設として取り組んでいる。
去年の活動状況は、入院患者総数423、手術件数455(前年比+13)であり、中・四国地方でも有数の症例数を誇っている。手術件数の内訳は、心臓外科239、血管外科216であった。領域別にみると、虚血性心疾患41、弁膜症106、胸部大動脈71、腹部大動脈39、末梢血管疾患182であり、虚血性心疾患が増加した。経カテーテル大動脈弁置換術は43例に施行した。手術支援ロボット ダビンチを用いた心臓手術は23例に施行した。ステントグラフト治療による大動脈瘤手術数は60例であった。