本センターは、鳥取県、鳥取大学、県内医療機関、自治体と連携し、地域における医療ニーズおよび医療提供体制の実態を把握・分析し、医師のキャリア形成支援や医師不足病院の支援等を行うことにより、鳥取県の医師確保対策を総合的に推進することを目的として平成25年1月に開設されました。鳥取県からの委託を受け、平成27年度から院内に本センターの業務を行うための｢鳥取大学医学部附属病院鳥取県地域医療支援センター｣を設置し、専任の特命教授1名と専従事務職員2名を配置して鳥取県内の医師不足状況の調査、卒業医師の個人台帳作成、奨学金貸与学生・医師のキャリア形成に関する相談、とっとりドクターNavi登録者への情報提供などの業務を行っています。

平成30年
度の取り組み

(1)平成31年1月1日現在の鳥取県内44病院の医師数調査を実施し、2次医療圏と県全体の診療科別医師数と医師不足状況について一覧表を作成し分析しました。
(2)奨学金貸与学生・医師数の総括表を作成しました。
(3)奨学金貸与医師の｢奨学金個人台帳｣及び調査票を各医師に送付して回答を依頼し、現住所・現勤務先病院・入局状況、専門医取得や大学院入学等の状況を確認し、個人台帳を更新するとともに、当センターへの要望を把握し説明や支援をしました。
(4)医学科5・6年次奨学生に対する面談や奨学金貸与医師の面談を実施し、キャリア形成の支援をしました。
(5)附属病院ホームページ内の｢鳥取県地域医療支援センター｣のホームページを更新しました。
(6)ドクターNaviの登録受付を開始し、登録者にはメールマガジンを送信しました。また、広報誌DOCトリ!の創刊号と第2号を発行し、ドクターNaviの登録者および医学科学生や当センター関係者に配布し情報提供を行いました。広報誌DOCトリ!は、発行後にホームページに掲載しています。
(7)各種会議等への出席

今後の課題と展望

(1)鳥取県内病院勤務医師数調査の分析および活用方針の検討
(2)鳥取県医師確保奨学金貸与学生に各奨学金制度の周知
(3)奨学金貸与医師・学生面談の実施、特に学生(5・6年次)、臨床研修医、未入局者、県外 で研修中の医師を対象
(4)特別養成枠及び自治医科大学卒業医師の専門医取得等のキャリア形成の相談
(5)地域医療教育、家庭医療教育(カリキュラム外)を充実するための支援
(6)とっとりドクターNaviへの会員登録の増加、メールマガジンの充実、当センター広報誌DOC トリ!の継続的な発行、ホームページを活用した情報発信
(7)地域枠制度の評価指標の検討、特に鳥取大学医学科卒業生全体の中での地域枠制度卒業医師 の県内勤務状況等の分析
(8)2022年度以降の新規の地域枠・地元枠について、鳥取県および学内の関係者・関係部署と 協議し方針を検討

(福本宗嗣)