3-3-09. リハビリテーション部

 平成22年度、リハビリテーションスタッフは、理学療法士 12人、作業療法士5人、言語聴覚士4人(1人増員)、計21人でスタートした。前年に比べて診療患者単位数は5231単位の増加・増収となった。平成22年度は他部門との情報交換に重点を置き、脳神経内科、脳神経外科、整形外科との定期カンファレンスに加え、長期間リハを継続(3週間以上)している症例のうち、必要と考えられる例でケースカンファレンスを積極的に開催した。この結果、カンファレンス件数も、前年度と比較して224件と増加した。また新たに療法士による喀痰等吸引行為が許可されたため、リハビリテーション部看護師による研修を経て、順次、吸引行為を療法士自ら施行する事となった。
 理学療法部門では、前年度と比較してスタッフの増員はなかったが、 348単位と、わずかに増加、増収となった。「歩け歩けキャンペーン」に参加し、「歩き方レッスン」を理学療法士が院内外で講演し、好評を得た。リハビリ早期介入、診療の継続性を重視し、毎週土曜日診療、正月休み等の長期連休中の理学療法士の交代勤務を、前年度に引き続き、さらに充実して実施した。この他、看護師対象講習として、関節可動域訓練指導、呼吸介助法、褥瘡予防のためのポジショニング方法、移乗動作法の指導等を開催し、病棟看護師とのリハビリ連携を強化するよう努力した。
 作業療法部門は5名の療法士にて他部門と協力し、早期セルフケア活動獲得を目的とした介入を行った。疾患別では手の外科、高次脳機能障害の評価の充実に努め、評価をもとにより適切な訓練が行えるように努めた。また、身体障害だけでなく精神障害に対しての作業療法を開始すべく準備を進めた。
言語聴覚部門では新しいメンバーを迎え言語聴覚士4名でスタート、9月に1名増員し、5名体制となった。増員にともない通常のリハビリ介入に加えて、連休、年末年始の休日出勤を開始し、よりリスクが高い摂食・嚥下障害例、回復期間のリハビリ的介入がより必要な例への休日対応が可能となった。
連携では看護師講習全4回のコース研修に加え、看護部の年間目標として口腔ケアが取り上げられたことから、さらなる口腔ケアのスキルアップに対し、看護部のマニュアル作成協力、全病棟の指導担当看護師へ研修を行った。

リハビリテーション部療法士長 山川 隆