3-3-01. 検査部

検査部の特徴

検査部では、日常検査を精確かつ迅速に検査報告を提供している。部員の技能向上を継続し、多項目検査測定装置による血液検査や生理機能検査の質の高い臨床検査により安心・安全な診療に貢献できるよう努めている。

1.中央採血室・外来診察前検査

検査部では外来診察前検査の充実のため平成20年11月から看護部、事務部と協力して午前8時より採血を行っている。平成22年度は中央採血室の患者数は75,000名となり21年度に比較すると3.8%、のべ2500名の増加となった。
これに伴う検査所要時間は平成22年6月(比較21年6月)の外来診察前検査所要時間は血液一般検査は、採血室受付から検査機器測定までに17.2分(19.2分)、採血室受付から結果報告の検査所要時間は平均21.5分(24.1分)だった。生化学検査は、採血室受付から血液が一旦凝固したあと、遠心分離処理を行うまでに平均29.1分(28.1分)、測定・報告に平均19.4分(20.1分)であり検査所要時間は平均48.5分(48.2分)であった。採血患者数の増加はあったが検査所要時間の延長は認められなかった。
採血室は一日平均310名、多い日には450名の患者の採血を行っている。採血患者の混雑時間帯は、検査の効率化をすすめ最大8名の採血者を配置し、採血待ち時間の負担を軽減する患者サービス向上に努めている。

2.検査件数

平成22年度の総検査件数は約261万件であり、平成21年度に比較して3.4%の増加となった。全検査部門で増加傾向が見られたが、特に緊急検査の緊急血液一般は18.1%、緊急生化学検査が7.8%の伸びが見られた。
生理機能検査では能・神経機能検査が6.8%増加した。超音波検査の増加は2.5%であった。超音波検査の中では下肢静脈エコー検査が700件(21年220件)、頚動脈エコー検査は720件(21年620件)となり大幅な検査件数の伸びが見られた。

3.安心・安全な高度医療への貢献

検査部では、ICTやNSTのチーム医療へも積極的に取組みを続けてきた。チーム医療への参画とともに、検査依頼の増加が予想される超音波検査の充実に取り組みたい。
検査部は、これからも診療科・各部門との連携をはかり質の高い臨床検査を提供し高度な医療の提供に貢献していきたい。

(原 文子)

平成22年度検査部検査件数

検査部門検査件数前年度比
(22年度/21年度)
検査総点数前年度比
(22年度/21年度)
一般検査73,90699.62,125,31399.5
血液検査235,369102.08,109,239106.5
生化学検査1,394,105102.318,158,428102.4
免疫血清検査224,951102.519,044,370103.8
微生物検査43,10796.05,053,611110.1
薬物血中濃度3,973122.21,867,310122.2
緊急検査血液ガス分析1,56299.3234,30099.3
緊急生化学457,727107.85,712,686107.3
緊急血液60,824118.12,010,917123.7
緊急髄液一般等2,43099.5289,740100.6
緊急輸血1,92995.449,49792.3
生理検査循環器機能検査16,102100.12,847,718100.1
脳・神経機能検査1,993106.81,255,100119.2
呼吸機能検査6,690100.21,042,547100.6
感覚機能検査3,16394.11,070,35095.5
超音波検査※9,451102.55,918,390100.2
採血74,666103.8970,658122.7
合計2,611,948103.475,760,174104.9

※超音波検査室の件数も含む