3-3-07. 病理部

 病理部は病院内の臨床科より提出される病理検体の受け付け、標本作成、診断を行っている。平成22年の件数は(1)組織診断(術中迅速組織診断526件を含めて):6309件、(2)細胞診断3009件、(3)病理解剖:24件である。また医学部(医学科、生命科学科、検査技術学専攻)学生の教育、臨床実習を年間を通じて実施している。業務の一部は医学部基礎部門(器官病理、分子病理)、脳幹性疾患研究施設の脳病理部門に分担していただいている。病理解剖の臨床病理検討会(CPC)は全症例を対象に月に1~2回(水曜日午後5時~6時30分)のペースで実施しており、平成22年は17回であった。また、近年は島根県西部から鳥取県東部の関連病院による病理解剖の依頼も増加しており、地方医療の精度管理に多いに貢献している。

 

平成22年の病理部の主な出来事は以下である。
(1)4月から、近年件数の増加が著しい免疫染色への対応のため、自動免疫染色装置の導入を行った。これにより、より効率的に判定が可能となり、確定診断まで時間短縮、精度管理の向上、臨床検査技師の作業不可の低減などに多いに寄与している。
(2)平成20年3月にホルムアルデヒドに対する法律(労働安全衛生法)が改正され、基準がより厳しくなりましたが、その対策として排気装置などの更新工事を予定している。

(堀江 靖)

病理部統計

病理解剖件数

区分H18年度
H19年度
H20年度
H21年度
H22年度
死亡患者数366394463545561
病理解剖数3638271924
剖検数9.89.65.83.54.3