3-3-19. 内視鏡外科手術訓練室

平成8年9月に開設された内視鏡外科手術訓練室も14年が経過しました。第二中央診療棟の改修工事の関係で3回の移転があり、現在は第二中央診療棟2階のカンファレンスルームに併設されています(写真)。これまでの使用実績は下図のとおりですが、使用回数、使用人数、使用時間ともに、その時代の背景をもとに変化しています。日本内視鏡外科学会の技術認定制度確立に伴い、ドライラボトレーニングは必修項目ですが、医師はみな実地臨床で多忙な上に、若手外科系医師の減少も反映して、使用実績は伸び悩んでいるようです。もちろんドライラボのトレーニングでは内視鏡技術の習得に限界があることも否めませんが、外科医のスキルアップに手軽な日々の修練には欠かせない要素です。幸いにも鳥取大学医学部附属病院では平成22年8月に手術支援ロボット”ダヴィンチ“が導入され、それを契機に内視鏡手術への関心は再び高まってきています。現状のところ訓練室には大きな年間予算はありませんが、その中で少しでも部屋を整理し、トレーニング道具を増やして、魅力ある環境を整備するように努めてきました。近年の高度化した内視鏡手術のトレーニングには必ずしも満足なものとはいえませんが、修錬医の技術習得の役に立てる施設となるように今後も工夫をしていきたいと思います。要望や改善事項がありましたら、忌憚のないご意見をお寄せいただけますと幸いです。
胸部外科 中村廣繁


写真 現在の訓練室