3-3-22. 医療福祉支援センター
◆ 医療福祉支援センターの業務
患者様の外来診察、検査、入院、退院、在宅医療に関わる業務を行い、患者様、ご家族に対する医療福祉相談などの医療サービスを提供すると共に、他の医療機関、介護・福祉施設との連携強化をはかり、患者サービスの充実につとめることが当センターの業務目的である。当センターの業務は次の3点に集約される。1.入院・外来業務、2.退院支援業務、3.マルトリートメント業務、4.セカンドオピニオン外来の予約受付業務である。以下に、業務内容を説明する。
1)入院・外来業務:
(1)FAX予約業務
病院、開業の先生方より診療各科への診察依頼と共に、CT, MRI, RI, PETなどの検査依頼をFAX予約により受け付けている。診察予約時間や検査予約時間の設定などスムーズな診察、検査の実施ができるような支援体制をとっている。表に示すようにFAX予約件数は急激な増加を示し、今後も増加する事が予想される。
年度 | H16年度 | H17年度 | H18年度 | H19年度 | H20年度 | H21年度 |
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FAX予約件数 | 1,480 | 2,122 | 3,162 | 4,195 | 5,170 | 5,994 |
(2)医療相談
患者様が利用できる福祉制度はないか相談を受けている。経済的な面では、公費負担医療、身体障害者福祉制度、障害年金、高額療養等、各種制度の紹介および手続案内を行う。
(3)入院案内業務:
入院決定された患者様に対し、入院決定時の外来時点で、医療福祉支援センターブースで入院案内を行っている。パスを提示し、入院までの検査の概要や入院後の治療、退院に向けた支援体制を説明させていただいている。また、入院に関わる保証や費用の御相談も受けている。
(4)療養に係わる業務:結核医療、更生医療、育成医療、精神障害者通院医療、養育医療、特定疾患、小児慢性特定疾患、生活保護等、公費負担医療の事務業務を行なう。
2)退院支援業務:
急性期治療が一段落された患者様には、主治医からの要請により転院調整や在宅支援を行っている。
(1)転院調整
一般病院、回復期リハビリテーション病院、療養型病院などへの転院を希望される患者様に対し、転院病院の紹介や転院先病院の確保を行う。
(2)在宅支援
要介護の方、医療処置が必要な方、癌末期の患者様、痴呆のある方、運動機能障害や重度障害をもっておられる方など、退院後在宅での医療支援を望まれる患者様に対し、地域の訪問看護ステーションや地域医療機関の先生と協力し、患者様の在宅支援を行っている。現在は、病棟から支援センターへ電子カルテを用いて依頼ができ、退院支援患者総数も増加している。
3)マルトリートメント業務
児童虐待、DVなどの医療支援を行っている。
4)セカンドオピニオン外来の予約受付業務
かかりつけ医からのFAXまたは、郵送でセカンドオピニオン外来の予約受付を行っている
◆ 鳥取県西部地域の医療連携
鳥取大学医学部附属病院医療福祉支援センター、鳥取県福祉保健局、鳥取県西部医師会の3者が協力し、鳥取県西部地区医療連携協議会を結成し、患者様のニーズにあった医療提供を目指している。現在「地域連携パスの運用」は4ケ月に1回の定期的に会合を開いている。また、「西伯病院との電子カルテ相互参照システム(おしどりネット)」の運用を開始し、2ケ月に1回定期的に会合を開いている。この2つの課題が達成されれば、施設情報および患者情報の一元管理と、これらの適切なアクセス管理下での共有化により、スムーズな病/病、病/診連携が促進され、患者様への適切な情報提供を行うことができ、鳥取県西部地区の医療連携を担う重要なツールに成りうると考えられる。
医療福祉支援センターはこのように、鳥取県西部地域の医療連携の中核を担っている。