3-3-23. 卒後臨床研修センター

平成14年1月に設置された本センターは、現在センター長以下、センター長補佐1名、副センター長2名、センター教官19名で構成されています。本センターの役割は卒後臨床研修委員会(以下研修委員会)の方針のもとに卒後臨床研修の全ての事項について具体的な方策を練り、実行に移すことにあります。また、各診療科の代表からなる卒後臨床研修実務者委員会および学生・研修医の意見を集約し、研修委員会に提案を行ったり、鳥取大学関連管理型病院協議会への議案作成を行ったりしています。平成17年8月からは副センター長1名が専任となり、さらに研修の充実を図っています。平成18年度から後期研修の受付をはじめとする窓口業務も担当し、平成20年度には大学病院連携型高度医療人養成推進事業も併せて担当することになり、専任の教官が1名配置されました。
本センターの下には、(1)プログラム・評価、(2)教育関連病院、(3)処遇等、(4)指導医、(5)募集・マッチング、(6)研修便りの各専門部会が配置され、それぞれ大きな役割を果たしています。
本院プログラム作成の基本理念の1つである「地域が一丸となって研修医を育成する」という方針のもとに、本院を中心にして鳥取県、島根県の鳥取大学関連管理型病院協議会に所属する病院における研修の実が上がるように真剣に諸種取り組みを行ってまいりました。以下に平成20年度の取り組みを記します。

1.鳥取県臨床研修病院協議会の支援も得て、指導医養成講習会を平成20年11月と平成21年3月に開催しました。

2.鳥取大学医学部同窓会の支援も得て、本センターが主催する形で鳥取大学関連管理型病院と共同で、本学学生を対象としたプログラム説明会を年2回開催しました。

3.本院のプログラム(卒後初期臨床研修ならびに後期専門医研修)を病院ホームページに公表するとともに、平成20年度は研修医採用面接試験を7月、8月、9月に各1回、計3回行いました。

4.平成20年度プログラムは自由選択プログラムのみとし、より研修医のニーズにあった研修を可能としました(平成21年度は研修制度の改定に伴い、大幅にプログラムを改定しました)。

5.教育セミナー・総合プログラムを毎週行っています(年間約40回)。

6.臨床病理カンファレンス(CPC)プログラム、ヒューマン・コミュニケーション研修を定期的に行っています。

7.センター教官を中心として、症例検討やセミナーを月一回行っています。

8.米国の臨床研修制度を学び、また総合診療、特に総合内科(general internal medicine)、家庭医療(family medicine)を学ぶために、米国の研修指導医を招聘しました。

9.卒後臨床研修センターのプログラムとして、米国の大学病院で研修医と学生が臨床見学研修を行いました。

10.研修医と指導医の励みとなるように、ベストレジデント賞、優秀指導医賞を設けました。

11.センター教官が分担して研修医一人ひとりのメンターとなり、定期的に面談を行い、研修医の研修内容、健康問題、悩みなどをチェックしていくようにしました。さらに研修医の精神的サポートの一環として、自己ストレスチェックを年3回行っています。

12.本院の臨床研修の様子を紹介するために、年間4回「卒後研修便り」を発行しています。

(荻野 和秀)