3-3-19. 内視鏡外科手術訓練室
内視鏡外科手術訓練室は平成8年9月に開設され、平成18年4月にはリニューアルされて現在の場所に移設されました。13年が経過し、その使用実績を下図にまとめてみました。開設当初は使用回数、使用人数、使用時間ともに多く、活発な使用状況がありましたが、次第に減少傾向となりました。平成15年に日本内視鏡外科学会の技術認定制度が施行され、その頃を契機に再び使用頻度は増加しました。しかしながら平成17年度、平成18年度と使用頻度が極端に減少しており、これは外科医志望の減少とも相関があるようです。実地臨床で多忙な外科医にトレーニングをする時間的余裕がなくなったことも一つの原因です。また、ドライラボのトレーニングでは内視鏡技術の習得に限界があることも否めません。訓練室ではリニューアル以来、部屋を整理し、トレーニング道具もわずかずつではありますが増やして、魅力ある環境にしようと努めています。最近では教育効果も兼ねて、クリニカルクラークシップの学生とともに訓練を行う様子もみられます。平成20年度の使用実績は使用回数28回、使用人数152人、使用時間48時間でした。平成19年度と比較しても大きな改善がみられています。訓練室を活用していたいただいた先生方には感謝申し上げます。
訓練室は近年の高度化した内視鏡手術のトレーニングには必ずしも満足なものとはいえませんが、少しでも技術習得のお役に立てる施設となるように今後も工夫をしていきたいと思います。要望事項や改善事項がありましたら、是非忌憚のないご意見をお寄せいただけますと幸いです。
(胸部外科 中村廣繁)