3-3-14. 高圧酸素治療室

高圧酸素治療室には第1種高気圧酸素治療装置と第2種高気圧酸素治療装置が各々一基ずつ導入されています。前者は一人用で、緊急の減圧症等に対応していますが、後者は治療装置室内が広い主室(約2.7×5m)と副室(約2.7×2.3m)からなり、患者を専用ベッドに収容したまま4~6名を一時に治療することができます。また、重症の患者で医師や看護師の付き添いが必要な場合でも、患者とともに医療スタッフを収容し、高気圧酸素治療を施行することが可能です。気圧の変化以外は、普通の室内雰囲気のような閉鎖感覚の少ない状態で、しかも装置内専用の空調装置も完備されており治療中の室内環境の快適化に配慮されています。従って、閉所恐怖症の患者や、業務災害などで一度に多くの高気圧酸素治療が必要な患者が発生した場合でも、速やかに、より快適な治療対応が可能となっています。
また、高気圧環境のみならず、副室においては高度一万メートルに相当する低気圧環境を現出することが可能であるため、低気圧環境下における生理学及び工学的研究や、高山環境への馴化のための登山前訓練への応用などにも利用できると考えています。
今後は、高気圧酸素治療をサポートするスタッフの充実や、生体監視装置及び付帯設備等の充実を図り、より安全に高気圧酸素治療を施行することを目指しています。

(南ゆかり・上野康寿)

統計

疾患名 救急適応 非救急適応 総計
放射線性脊髄神経疾患 0 85 85
一酸化炭素中毒 17 33 50
感染症(術後感染,骨折後感染,ガス壊疽など) 0 39 39
突発性難聴 0 20 20
腸管嚢腫気腫症 0 9 9
減圧症 5 2 7
亜急性連合性脊髄変性症 0 3 3
総数 22 191 213