3-2-21. 神経内科
外来部門
平成14年度より名称が脳神経内科から神経内科・老年科に改称され、診療弐当たってまいりました。また、平成23年度より“脳とこころの医療センターの一診療部門として外来診療部門はリニューアルする予定です。
神経内科外来は、一日4~5診設け、月曜日から金曜日まで毎日診療を行っていますが、水曜日は午前に病棟総回診を行うため、専門外来の午後診のみとなっております。また、木曜日は専門外来日とし、初診外来を設けない曜日となっております。平成20年度延べ外来患者は19,245人でした。
新患外来は上記理由で、月・火・金曜日としており、新患問診担当医2~3名、診察担当医3~4名を設け、重点的に対応しています。平成19年度新患患者は897人でした。救急対応が必要な診療はこの限りではなく、毎日診療します。
特殊専門外来として、パーキンソン病外来、神経免疫外来、物忘れ外来、頭痛外来、神経変性外来、てんかん外来、脳血管障害外来、末梢神経・筋外来、ジストニア外来、ボツリヌス外来があり、予約診療を行っています。
さらに夜間・休日における救急疾患にも対応しています。
入院部門
神経内科・老年科では7階B病棟を中心に入院診療を行い、重症度に応じて適宜HCU、ICU、救急病棟を使用しています。
主に脳血管障害急性期、神経難病をはじめとする各種神経疾患の治療入院、稀な疾患の診断目的の検査入院などがあります。
教授回診、症例検討会、入退院カンファレンスにおける、診断・治療方針の検討を経て、質の高い医療を提供できるよう努めています。
さらに、院内の他部署との合同カンファレンス(リハビリテーション部とのカンファレンス、病理部門とのカンファレンスなど)を定期的に行うなど、関連部門との連携を図っています。入院患者数は平成20年度577人であり、内訳は脳血管障害、神経変性疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など)、認知症性疾患(アルツハイマー病など)、頭痛、末梢神経障害、筋疾患、神経免疫性疾患など多岐にわたります。
神経難病における遺伝子診断、神経変性疾患に対する経頭蓋骨磁気刺激療法、免疫性神経筋疾患に対する3者併用療法(ステロイドパルス療法、血漿交換療法、免疫グロブリン療法)など、先端医療にも取り組んでおり、内外から高い評価を得ています。
地域医療
地域医療への対応として、米子市隣接町村の健康診断、在宅訪問指導を行い、神経疾患の疾病予防と早期発見に努めています。また、鳥取県とともに、地域と連携して脳卒中患者や認知症患者の実態把握、早期対応に力を入れています。
平成15年度より鳥取県における重症難病患者の医療・療養の改善を目指して鳥取県難病医療連絡協議会が発足し、平成17年度より鳥取県難病相談・支援センターが設置されました。
これらと連携を図り、在宅での療養の質が上がるよう努力しています。一方、山陰両県を中心に、山陽、関西を含めた47関連病院に当教室出身の医師が赴き、大学病院と連携をとりながら地域の神経内科診療に従事しています。
(詳しくは当科ホームページhttp://www.med.tottori-u.ac.jp/neurol/をご覧ください。)
(安井 建一)
疾患別入院患者数
疾患名 | 2003年 | 2004年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 |
---|---|---|---|---|---|---|
脳血管障害 | 79 | 11 | 123 | 168 | 187 | 168 |
錐体外路系疾患 | 72 | 74 | 102 | 115 | 137 | 144 |
脊髄小脳変性症 | 46 | 40 | 25 | 17 | 24 | 33 |
筋疾患 | 20 | 32 | 25 | 23 | 24 | 26 |
認知症 | 34 | 35 | 46 | 22 | 24 | 24 |
末梢神経障害 | 19 | 26 | 26 | 27 | 25 | 26 |
頭痛 | 25 | 23 | 21 | 19 | 17 | 24 |
運動ニューロン疾患 | 21 | 14 | 26 | 28 | 40 | 25 |
脱髄性疾患 | 9 | 16 | 19 | 18 | 27 | 17 |
脊髄疾患 | 11 | 8 | 9 | 18 | 11 | 16 |
てんかん | 11 | 11 | 17 | 17 | 19 | 24 |
神経感染症 | 15 | 13 | 13 | 37 | 19 | 34 |
その他 | 8 | 20 | 15 | 21 | 14 | 11 |
脳腫瘍 | 5> | 1 | 3 | |||
計 |
370 | 423 | 472 | 531 | 571 | 577 |