3-3-26. 看護部
7対1看護サービス計画の確実な実施による顧客満足
昨年度より立ち上げた、医師、事務を含めた“この指止まれプロジェクト”の活動により120名の新採用者を獲得した。このことより、6月1日から、7対1の施設基準を満たす人員配置ができ、7対1入院基本料取得で経営貢献につながった。患者様および医師に対し満足度調査を実施し評価分析を行うことで、患者さまの求める質の高いケア、手厚い看護の実現に努力した。
地域完結型医療の実現に向けた看護師の積極的介入
継続学習支援により新採用者全員が基本的実践能力を身につける
2007年より継続学習支援室の開設に伴い、継続学習支援担当師長1名と、各セクション単位に継続学習担当副師長1名を配置した。専任師長は新人教育プログラムを充実させ、各セクションの副師長・プリセプターと連携し新人を育成した。中でも、出前研修による学習支援は看護職のみならず他職種も講師とし、必要な知識・技術のタイムリーな指導を取り入れ効果があった。
看護実践能力一人前以上の看護師は「まかせてスキル」を一つは持つ
一人前以上の看護師全員がこれだけは自信を持って看護実践ができる技術を最低ひとつ習得することを目標とした。スキルはレベルを2段階とし、レベル1は自セクション内のみで発揮できるスキル、レベル2は病院全体および院外での指導・講師役割が発揮できるスキルとした。病院全体、院外講師の場合は院内認定看護師バッジを贈呈し他者へも分かるようにし意識を高めた。現在11名の看護師が認定を受け、その他の管理者、一人前レベル以上の看護師も取得に向け取り組んでいる。自信を持った看護実践であり、個人のスキルアップとともに患者サービスの向上につながっている。
2交替制勤務にチャレンジし安全で安心な職場環境を作る
メンタルサポートシステムの構築
知識技術の向上
専門看護師、認定看護師の育成を毎年継続的に行っている。現在、がん看護専門看護師が1名、認定看護師がWOC、糖尿病看護、感染管理、皮膚排泄ケア各1名、さらに、今年度は手術、不妊症看護認定看護師取得にむけて研修に各1名でている。病院全体のチーム医療においてもさまざまな分野で実践活動を行っている。
教育・研修活動
看護研究業績は53演題をまとめ各学会及び院内で発表した。院外への研修会参加は総計290回(昨年度252回)であった。院外講師派遣は32回(昨年度19回)であり専門・認定看護師への講師依頼は年々増加している。また看護部主催の院内研修会の地域への公開も昨年度と同様行っており、各施設から多くの参加があった。
地域貢献の推進
継続学習支援室では、潜在看護師の職場復帰を支援する「いつきてもいいよスクール」を開講した。当院看護師を講師とし1年間いつでも受講可能なオーダーメイド研修としレベルに応じてコースが選択できる。今年度は3名の職場復帰へ貢献できた。
また、「県民に届けよう看護の専門性:あなたはどんな看護が受けたいですか」というテーマのもと、県内の専門・認定看護師が中心になりシンポジウムをおこない県下全域より 医療関係者178名、一般21名 合計199名の参加があった。
ナースマネージャーコースは3年目を迎え、当院看護師長14名、県内各施設の看護管理者5名が参加し、看護管理者としてのマネジメント能力の育成に繋げている。
鳥取県職員のスキル向上研修は年間2回開催し、県内の施設・学校看護職員・教員に対し療養を支える看護技術の指導と地域連携の展望について技術演習を行った。
2007年度の地域貢献に対するさまざまな取り組みは,地域における看護のリーダーシップの発揮、地域関連病院との連携を発展させ看護の質向上に貢献したとし「医療看護にかかる地域連携活動」という功績として認められ、 平成19年度 鳥取大学学長賞
地域貢献賞を受賞した。
年度末評価
看護部の経営貢献
* 7対1入院基本料継続取得
* 在院日数短縮貢献
* 手術件数増貢献(3年間で1000件増)
* 個室料漏れ対策
* 手術部待機料減
* 超過勤務時間数減
* 師長当直廃止
職務満足向上に繋がる目標管理の活用と支援
戦略的マネージメントにおけるバランストスコアカードを導入し3年目であり活用方法の理解は前進し、看護部の目標とベクトルを合わせ、部署での成果があがっている。今年度より目標管理プロセスの面談には副師長も参画したことで看護部とのコミュニケーション力が高まり、情報の共有がスムーズとなったため風通しの良い関係が構築できた。
(藤井 春美)