3-3-13. がんセンター
鳥取大学医学部附属病院がんセンターの現状と将来構想
平成19年4月に鳥取大学医学部附属病院がんセンターが設置された。がんセンターの使命は、県がん診療連携拠点病院として高いがん医療体制を確保し、地域がん診療連携拠点病院をはじめとする地域医療機関との連携を図るとともに最新の情報や研修の場を提供し、さらにはがん薬物療法専門医をはじめとするがんの専門職を育成することにある。設置後1年を経過して、現状の問題点を整理し、将来構想を検討する。
1.外来化学療法室
QOLの改善と医療経済の面からも外来化学療法はますます広がることが予測される。外来化学療法室の整備と充実は重要な課題である。【現況】と【将来展望】については、外来化学療法室の項を参照。
2.緩和ケア
がん対策基本法が施行され、がん診療における緩和ケアの充実が求められている。
【現況】
a)麻酔科の稲垣教授をリーダーとするチームを病院運営会議で承認。
麻酔科医師2名、精神科医師1名、がんセンター医師3名、看護師1名、薬剤師3名を主体に活動。
b)カンファレンスを木曜、回診を金曜に、週1回実施。
c)麻酔科にいたみ緩和ケア外来を開設。
【将来展望】
a)緩和ケアチームの整備
病院全体への積極的な介入が求められる。
専属の医師と看護師の配置が必要。麻酔科医の新規採用。
b)がんセンターに緩和ケア外来を開設。
専門看護師による支援体制の確立
在宅緩和の支援のため医療福祉センターとの連携強化が求められる。
c)緩和ケアマニュアルを作成。
現在、出版を計画している。
3.がん登録
がん診療連携拠点病院においては、院内がん登録の推進は必須である。
【現況】
a)事務員2名で1カ月あたり90-100件の登録作業を実施。
b)県の登録事業への支援。
【将来展望】
a)がん登録の担当者を3名に増員予定。
b)がん登録士等の資格取得者の養成。
研修会等への参加が必須となってきたため、専任事務官の採用が必要。
c)登録業務の拡大
平成20年8月より、症例抽出・データ入力・登録を事務が行い、各診療科は確認作業のみを行う予定。
4.教育・研究支援
がん専門医療職の育成は急務である。
【現況】
a)がんプロフェッショナル養成プランの採択
鳥取・島根・広島の3大学のコンソーシアム。
公開教育セミナーを主催。
看護師教育セミナー実施(科目履修生)。
b)県がん診療連携拠点病院の承認
合同カンファレンス:肺がん・頭頚部がんなどで実施。
がん診療連携協議会の開催。
地域連携拠点病院とのコンピュータシステムの構築。
c)研究支援
臨床研究支援として、バーチャルスライドの病理標本保存システムやtissue bankの整備予定。
【将来展望】
a)日本臨床腫瘍学会・がん薬物療法専門医のための研修カリキュラムに沿った研修。
関係診療科ローテート研修の検討。
b)がん看護専門看護師などの専門・認定看護師の育成。
c)CRCなど研究支援のための人材養成。
d)県内での緩和ケア研修会の開催
5.患者相談支援
がん診療連携拠点病院においては、患者支援が求められ、支援体制の整備が必要となる。
【現況】
a)がん患者サロン(さくらサロン)を平成20年4月に開設準備。
【将来展望】
a)セカンドオピニオン外来の開設。
b)専門看護師、臨床心理士による相談室の開設。
リンパ浮腫、ストーマ、緩和など
c)がん診療に関する相談支援センターの設置。
専任の担当者が必要になる。
d)家族性腫瘍に関する、遺伝子診断関連の外来診療・研究を行う。
平成19年4月に鳥取大学医学部附属病院がんセンターが設置された。がんセンターの使命は、県がん診療連携拠点病院として高いがん医療体制を確保し、地域がん診療連携拠点病院をはじめとする地域医療機関との連携を図るとともに最新の情報や研修の場を提供し、さらにはがん薬物療法専門医をはじめとするがんの専門職を育成することにある。設置後1年を経過して、現状の問題点を整理し、将来構想を検討する。
1.外来化学療法室
QOLの改善と医療経済の面からも外来化学療法はますます広がることが予測される。外来化学療法室の整備と充実は重要な課題である。【現況】と【将来展望】については、外来化学療法室の項を参照。
2.緩和ケア
がん対策基本法が施行され、がん診療における緩和ケアの充実が求められている。
【現況】
a)麻酔科の稲垣教授をリーダーとするチームを病院運営会議で承認。
麻酔科医師2名、精神科医師1名、がんセンター医師3名、看護師1名、薬剤師3名を主体に活動。
b)カンファレンスを木曜、回診を金曜に、週1回実施。
c)麻酔科にいたみ緩和ケア外来を開設。
【将来展望】
a)緩和ケアチームの整備
病院全体への積極的な介入が求められる。
専属の医師と看護師の配置が必要。麻酔科医の新規採用。
b)がんセンターに緩和ケア外来を開設。
専門看護師による支援体制の確立
在宅緩和の支援のため医療福祉センターとの連携強化が求められる。
c)緩和ケアマニュアルを作成。
現在、出版を計画している。
3.がん登録
がん診療連携拠点病院においては、院内がん登録の推進は必須である。
【現況】
a)事務員2名で1カ月あたり90-100件の登録作業を実施。
b)県の登録事業への支援。
【将来展望】
a)がん登録の担当者を3名に増員予定。
b)がん登録士等の資格取得者の養成。
研修会等への参加が必須となってきたため、専任事務官の採用が必要。
c)登録業務の拡大
平成20年8月より、症例抽出・データ入力・登録を事務が行い、各診療科は確認作業のみを行う予定。
4.教育・研究支援
がん専門医療職の育成は急務である。
【現況】
a)がんプロフェッショナル養成プランの採択
鳥取・島根・広島の3大学のコンソーシアム。
公開教育セミナーを主催。
看護師教育セミナー実施(科目履修生)。
b)県がん診療連携拠点病院の承認
合同カンファレンス:肺がん・頭頚部がんなどで実施。
がん診療連携協議会の開催。
地域連携拠点病院とのコンピュータシステムの構築。
c)研究支援
臨床研究支援として、バーチャルスライドの病理標本保存システムやtissue bankの整備予定。
【将来展望】
a)日本臨床腫瘍学会・がん薬物療法専門医のための研修カリキュラムに沿った研修。
関係診療科ローテート研修の検討。
b)がん看護専門看護師などの専門・認定看護師の育成。
c)CRCなど研究支援のための人材養成。
d)県内での緩和ケア研修会の開催
5.患者相談支援
がん診療連携拠点病院においては、患者支援が求められ、支援体制の整備が必要となる。
【現況】
a)がん患者サロン(さくらサロン)を平成20年4月に開設準備。
【将来展望】
a)セカンドオピニオン外来の開設。
b)専門看護師、臨床心理士による相談室の開設。
リンパ浮腫、ストーマ、緩和など
c)がん診療に関する相談支援センターの設置。
専任の担当者が必要になる。
d)家族性腫瘍に関する、遺伝子診断関連の外来診療・研究を行う。
(紀川 純三)