血液内科では、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、その他、再生不良性貧血などの造血器疾患の診断・治療を行っています。血液の病気は比較的まれなため専門医が少なく、当科は鳥取県西部地区＋島根県東部地区の約60万人の診療圏に対応した唯一の中心的医療機関として機能しています。また、造血幹細胞移植(いわゆる骨髄移植)も積極的に行っており、移植治療を受ける方では鳥取市や松江市など遠方からの紹介も受けています。このため自家・同種移植実施率とも診療圏換算では全国標準以上の高い実績を上げています。平成17年度には新たにクリーンルーム4床、準クリーンルーム12症が稼動し始め、全国的にもトップレベルの治療環境が整いました。新たに導入された分子標的薬や新規抗菌剤なども速やかに取り入れ、スタッフ一同、治療成績向上に努めております。

白血病、悪性リンパ腫などの造血器腫瘍について、最新できめ細かい治療プロトコールを作成し、詳細な病型に応じた最適な治療を行っています。その他、再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病などの免疫関連疾患などに対しても、国際的な標準療法を行っています。

悪性リンパ腫や多発性骨髄腫に対し、自家末梢血幹細胞移植を併用した超大量化学療法を施行しており、平成19年度は2件実施しました。

難治性の造血器疾患における治療成績改善のため、血縁者間はもとより日本骨髄バンク、日本臍帯血バンク登録ドナーからの非血縁者間移植も積極的に実施しており、平成19年度は6件行いました。

輸血部と連携し、サイトカイン投与後に成分採血装置を用い末梢血幹細胞採取、保存を行っています。

検査部と連携し、造血器腫瘍の診断や微小残存病変のモニタリングのために遺伝子検査やフローサイトメトリー検査を行っています。

1.クリーンルーム4床、準クリーンルーム12床、アイソレーター4台
2.成分採血装置(輸血部)