3-2-01. 第一内科診療科群

当科では、主として循環器疾患と内分泌・代謝疾患患者の診療を行っている。月曜日に循環器外来、内分泌外来を担当している他、火曜日に糖尿病外来(院内入院患者対応)、水、木曜日に循環器外来、金曜日に内分泌・代謝〔糖尿病(院外からの通院・新患紹介に対応)、内分泌〕外来を行っている。特殊外来として、水、木曜日に血管再生動脈硬化外来、火・金曜日に生活習慣病予防外来(糖尿病ならびに糖尿病予備群を対象)、月曜日に睡眠時無呼吸外来、そして木曜日に高尿酸血症・痛風外来を設置している。

1)循環器内科

虚血性心疾患、不整脈、高血圧症、心不全、心筋症および動脈硬化症患者の診療が主体となっている。外来検査としてカラードップラー心エコー、経食道心エコー、運動負荷心エコー、ホルター心電図、24時間血圧計、トレッドミル運動負荷試験、呼気ガス分析下心肺運動負荷試験、運動負荷心筋シンチグラフィー、PWVなどを行っている。入院検査としては、侵襲的検査である心カテ・冠動脈造影、臨床電気生理学的検査がルーチンに行われ、これらのデータを基にして、虚血性心疾患に対しては、経皮的冠動脈形成術・ステント植え込み術(薬剤ステントを含む)、不整脈に対しては、高周波カテーテルアブレーション、ペースメーカー植え込み手術、植え込み型除細動器(ICD)植え込み手術、僧帽弁狭窄症に対しては、経皮的交連切開術、更に重症心不全に対しては心臓再同期療法(CRT)などが行われ成果をあげている。水および木曜日に循環器専門外来を担当しているが、木曜日には痛風など のプリン代謝異常患者の診療も行っている。また虚血性心疾患患者に対しては、心臓リハビリテーションも進行中である。閉塞性動脈硬化症で従来の治療が困難な症例に対しては、自己骨髄又は末梢血単核細胞移植による血管再生療法を実施し効果を上げている。最近社会的にも問題になってきている睡眠時無呼吸症候群は心血管系疾患のリスクとなっていると提唱し、その診療に取り組むとともにそのエビデンス蓄積を行っている。

2)内分泌・代謝内科

代謝疾患(主として糖尿病)の診療では、生活習慣病特に糖尿病、動脈硬化症の1次~2次予防に取り組んでいる。より充実した糖尿病診療を実施するために、医師のみならず、看護師、栄養管理士、検査技師、薬剤師、理学療法士などのコメディカル部門とのチーム医療を推進している。平成17年度後半には、これを院内において正式に糖尿病医療支援チームとして認定した上で、クリニカルパスを導入した糖尿病教育入院、糖尿病患者教育(糖尿病教室)、病病・病診連携などの推進を行っている。糖尿病外来は毎週火曜日(院内紹介患者対応)と金曜日(院外からの再来ならびに新患対応)に行っている。また火・金曜日には、糖尿病予備群やメタボリックシンドロームを対象として、チーム医療と病診連携を基本とした生活習慣病外来も併設している。なお、外来、入院患者を対象とした糖尿病教室は月~金曜日の毎日開催している。増え続ける糖尿病患者や医療事故防止を念頭に置き、インスリン治療を中心とした糖尿病診療ガイドラインを作成し、その応用を行っている。内分泌疾患の診療では毎週月・金曜日に内分泌専門外来を設け、甲状腺疾患を中心に結節性甲状腺疾患の超音波診断と穿刺吸引細胞診による病理診断、バセドウ病、バセドウ病眼症の内科的治療を行っている。また下垂体・副腎・副甲状腺疾患、内分泌性高血圧等の診断と治療を行っている。

平成19年度疾病別入院患者数

疾患名 入院患者数(人)
循環器疾患 750
内分泌代謝疾患 188
その他 30
合計 990
(重政 千秋)