第三内科診療科群

 第三内科診療科群では呼吸器内科・膠原病内科として、呼吸器疾患、膠原病の診療を担当しております。呼吸器疾患のなかで肺癌の増加は著しく、当科では入院診療及び外来での化学療法を行っております。また、自己免疫性疾患などの膠原病に関しては専門性を生かして、他科と共同して診療を行っています。

 外来診療は、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器・アレルギー疾患の診療、肺癌の化学療法、膠原病の診療を行っております。肺癌の化学療法は外来化学療法室で行い、平成28年度の1日平均外来化学療法は95件となっております。

 入院診療は、平成28年度の新入院患者数は1013人で、1日平均の患者数は48人で、年々増加しています。入院の約半数は胸部悪性疾患であり、間質性肺炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患で3割程度、膠原病が2割程度です。

 当科で行う検査・手技は呼吸器内視鏡検査です。呼吸器内視鏡は気管支鏡ともいわれており、主に肺癌やびまん性肺疾患の診断、気管支内腔観察に用いられます。呼吸器内視鏡検査の件数は472件で、精度の高い診断率を維持しております。平成28年には新たに難治性喘息に対して気管支鏡による治療方法としてサーモプラスティを導入しました。そのほかに、近年は膠原病による関節炎の評価として、関節エコー検査にも力を入れており、検査件数は増加しています。

 肺癌診療では共同で集学的治療を行うために、呼吸器外科、放射線治療科と週に1回の定期カンファレンスを行い、個々の症例において適切な治療法を検討し、行っております。

 今後も医学の進歩を迅速に取り入れると同時に、独自の研究も進め地域の中核施設として診療レベルの向上に努めていきたいと考えております。

                                      (文責 山崎 章)