病理部

1.病理診療科群の概要

 病理診療科群(病理診断科,神経病理診断科)は2013年4月から新たに診療科としてスタートしました。医学部病理学講座が一丸となって診療行為に携わることにより、診療体制の充実をはかり、より質の高い医療を提供できるよう心がけています。従来通りの附属病院の組織検査・細胞検査に加え、地域連携の一環として学外の関連病院からの術中迅速診断や病理解剖も積極的に受け入れています。また、各臨床科とのカンファレンスにも積極的に参加し、臨床との連携・相互理解を深めるべく努めています。

 

2.業務実績

 ・病理組織診断             7033件
 ・術中迅速病理診断             514件  うち学外 28件
 ・細胞診断                 4498件
 ・病理解剖とその臨床病理学的検討        29件  うち学外   3件

 

病理組織診断
附属病院の検体について、現在は病理診断科・病理部の常勤職員3人が中心となって診療を行っています。ただし、肺癌切除標本、乳腺腫瘍および皮膚疾患については病理学講座併任職員のうち、当該分野を専門とする病理医が主に診断しています。病理部ではダブルチェック体制により診断精度の向上を図り、診断が問題となる症例は週4日開催される病理部カンファレンスにて検討を行っています。

術中迅速診断
以前は電話による報告を行っていましたが、昨年度からインターホンで報告するシステムに移行しました。病理医と執刀医とのやりとりを複数のスタッフが聞くことができるため、相互の会話の誤認を防ぎやすくなりました。なお、覚醒下の手術における診断報告は希望により、従来通り電話での報告とすることが可能です。診断に際して可能な限り検鏡は2人以上の医師で行い、確実な診断を心がけております。なお市内の関連病院からの術中迅速診断(標本作製から診断・報告まで)も受け入れています。

細胞診断 
常勤の細胞検査士を中心に診断業務を行っています。昨年度より新たに2名の検査士を雇用し、戦力の充実を図っています。しかし診断業務は標本作成作業その他の業務と平行して行っているため負担が大きく細胞診の中で最も重要な婦人科領域の細胞診までカバーできていないのが現状です。

病理解剖
一昨年の実績は31件で、昨年度は29件です。ここ10年弱は年間30件ほどで推移しています。関連病院からの受け入れも行っていますが、年々緩やかに減少傾向です。病理専門医の取得には病理解剖の執刀が必須ですが、全国的な病理解剖件数の減少傾向を受け必修執刀数も70例→50例→40例と減少し、現在は4年間で30症例とされています。これ以上の解剖件数の減少は鳥取大学での病理専攻後期研修が困難になりますので、各科の先生方は何卒症例数の維持にご協力くださいますようお願い申し上げます。以前は解剖の実施から病理検討会までの期間は不定でしたが、昨年度後半の実施症例から、通常解剖は解剖後6か月、脳変性疾患などは解剖後9か月を目安に検討会を行うことにしております。

 

 

                      (文責 野坂加苗)