第三内科診療科群

 第三内科診療科群では呼吸器内科・膠原病内科として、呼吸器疾患、膠原病の診療を担当しております。呼吸器疾患のなかで肺癌の増加は著しく、当科では入院診療および外来での化学療法を行っております。また、膠原病に関しては膠原病に呼吸器合併症も多くみられることや、薬剤による影響、日和見感染症などもみられることより、当科の医師が専門性を生かして、共同で診療を行っております。

 外来では気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患などの疾患、肺癌の化学療法など行っております。平成27年度の平均外来患者数は約100人となっております。また、肺癌の外来化学療法ののべ件数は1077人と年々増加傾向にあります。

 入院では、平成27年度の新入院は954人で、一日平均の入院患者数は54人でした。入院の約半数は胸部の悪性疾患であり、間質性肺炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、肺炎が3割程度、膠原病が約2割程度となっております。

 当科で行う主要な検査は気管支内視鏡検査です。気管支内視鏡検査は、肺癌やびまん性肺疾患の診断に用いられる検査です。平成27年度の検査件数は437件で、肺野末梢病変に対する生検(主に仮想内視鏡ナビゲーションを併用した気管支腔内超音波断層法ガイドシース:VBN併用EBUS-GS)226件、超音波内視鏡下リンパ節生検(EBUS-TBNA) 65件となっています。また、胸腔内の病変に対する診断法である局所麻酔下胸腔鏡も2012年以降約40件に達しています。

 肺癌治療では、胸部外科、放射線治療科と週1回のカンファレンスを行っており、個々の症例について適切な治療法を決定しております。

 今後も医学の進歩を迅速に取り入れると同時に、独自の研究も進め地域の中核的施設として診療レベルの向上に努めていきたいと考えております。

 

                                                                                                                                (文責 山崎 章)