ワークライフバランス支援センター

 ワークライフバランス支援センターは、本院の目標である「人づくりトップクラス、働きやすさトップクラス、経営トップクラス」の実現のため、「働きやすさ」を推進するための唯一の院内組織として、1人1人が能力を発揮し活躍できる職場環境づくりを目標として平成22年4月に設置されました。
 現在神﨑晋センター長以下、谷口美也子副センター長、米江優子事務補佐員、池口こずえ事務補佐員で活動しています。活動内容は(1)啓発活動、(2)働きやすさ支援、(3)子育て・介護両立サポート、(4)メンタルヘルスサポート、(5)キャリア支援、(6)モニタリング の6つの活動軸を基本方針として、職員の多様性の尊重、職務満足度向上のための取り組みを行いました。

平成26年度の事業内容
◇啓発活動
 6月23日〜29日の男女共同参画週間の関連事業として、鳥取大学医学部附属病院「男女共同参画講演会」を開催しました。株式会社桜や建築設計工房代表取締役兼一級建築士鳥取大学土木工学科非常勤講師 来田裕子氏に「忙しい人が実践している 毎日がHAPPYになる7つの習慣」というタイトルでご講演いただきました(7/2)。また、全職員から「私のワークライフバランス」の募集を行い、Tomorrow通信にて配布を行いました。
 全職種合同説明会に参加し、病院における当センターの役割や活動内容について説明を行いました(7/12)。
 精神行動医学分野 兼子幸一教授を講師に、「職員のための健康講座」として「多様な抑うつ状態の理解と必要な対応」と題して講演会を開催しました(11/18)。
 当院及び鳥取県医師会主催、日本医師会共催による「鳥取県輝く女性医師の会」を開催し、院内から8名、院外から6名、学生12名の参加がありました。谷口美也子副センター長による鳥取県内の女性医師支援制度の紹介の後、前地域医療学講座 渡邉ありさ助教,眼科 石倉涼子助教,鳥取県中部医師会 福嶋寛子理事,たじま医院 但馬啓子院長から先輩医師として仕事と育児・介護の両立についての体験をお話しいただきました。その後、先輩女性医師を囲み、意見交換会を行いました。学生の早い時期から将来を見据え、女性医師が自分の能力を最大限発揮して働くことができるよう、皆で考えるきっかけとなりました(H26 1/8)。
 テレビ東京『ガイアの夜明け』にて子育て支援,夕食持ち帰りサービス等、当センターの取組について放映されました(3/24)。
 Tomorrow通信(vol.29~41)を発行し、利用できる制度の案内,センターの取り組みの案内,男女共同参画に関する書籍の紹介・貸し出しを継続的に実施しました。

◇働きやすさ支援
 平成22年度から始めた「夕食持ち帰りサービス」を引き続き実施し、協力業者を3社から4社へ拡大、また食堂内にて惣菜販売を開始しました。また、「夕食持ち帰りサービスお試し会」を開催することにより、当サービスの存在を思い出し、注文する職員があり、再度周知に繋がりました(5/29)。
 職員のためのサービスのための情報提供書として「2014年度版 とりだいワークライフ手帳」を発行しました(6月)。
 医師,コメディカル職員を対象としたマタニティユニフォームの支給を開始しました(5月)。
本学男女共同参画推進室主催、当センター共催で「コミュニケーション研修会」を開催しました(9/11)。

◇子育て・介護両立サポート
 「民間保育・介護サービス説明会」を院内にて開催し、病児保育や介護サービス等を行っている民間サービス2つの団体より、概要について説明を聞く機会を設けました(12/10)。
 すぎのこ保育所運営小委員会に参加しました(5/9・6/16・6/23・8/25・10/15・2/12)。病児保育の利用時間改善と感染流行期の隔離室の確保について、提案と検討を行い、隔離室はトイレと出入口が付くことになりました。保育所仕様策定委員会に参加しました(5/22・6/17・8/19)。
 看護部と連携し、育児休業中の職員に通信を送付しました(6・9月)。
   産休中の看護職員に対し、職場復帰の不安等を解決しスムーズに職場復帰することを目的に開催された看護部主催の「ハッピーママ交流会」に当センターも講師として出席しました(10/31)。
 25年度に引き続き、「仕事と育児の両立応援補助事業」の窓口として取りまとめました。鳥取県との協議を重ねた結果、県からの補助金対象職種は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・薬剤師も加わり、補助対象職種が拡大しました(11月)。

◇メンタルサポート
 毎月4回、心理相談員による相談を実施しました。センターへの相談件数(心理相談員含む)は平成25年度の103件を上回る168件に増加しました。心理相談員の来院回数が4回から7回に増やすことを認められました。
 メンターの技術ブラッシュアップのため、また9月のコミュニケーション研修会参加者に対しては内容を掘り下げ、より実践的な演習を行う目的で「メンターフォローアップ演習会」を開催しました(10/8)。
 次世代高度医療推進センターと共催でメンター養成講座を開催し、メンターと同様のスキルを持った職員の養成を行いました(1/20・23・27・2/3)。
 平成26年4月1日付採用・異動者,4月2日付以降採用・異動者を対象に心理相談員との面談を行いました(7・8・9・11月)。事務部の管理的立場にある者に対するヒアリングを行いました(6・7・8月)。看護部・コメディカル・事務部計1,394名を対象に疲労度チェックを行い、結果を各部署へフィードバックしました(12月)。
 メンタルヘルス不調予防を目的として自身で管理することの重要さについて学ぶ「セルフケア研修会」を開催(6・7・8・9・10・11月)、また管理的立場にある職員が自身と部下の心の健康増進のための注意点,対応策について学ぶ「ラインケア研修会」を開催しました(10月)。

◇キャリア支援
 平成22年度に開始した院内の医師を対象とした「医師キャリア継続プログラム」を引き続き継続し、2名の新規登録、6名の継続利用があり、うち1名は経営戦略助教として医局内での採用となり、2名も医局内で医員として採用されました。
 平成24年度から鳥取県との協働事業として実施している「鳥取県医師復帰支援システム」では、1名の登録・利用がありました。
 医学科1年生から4年生にキャリア教育を実施し、3年生に対しては岡山大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療人材育成講座 片岡仁美教授を講師としてお招きし、基礎医学特論においてキャリアガイダンス講義を行っていただきました。「キャリア形成 医師のキャリアパスを考える」をテーマに、“ビジョン”と“ゴール”について考えるとともに、キャリアについてお話しくださいました(10/22)。教職員のための語学教室を実施し、英会話教室とりだい病院コース(第8期4~8月,第9期10~3月)、TOEICチャレンジコース(第8期4~8月,第9期10~3月)を実施しました。ハングル教室4クラス(第4期初級コース後期・第5期入門コース前期4~9月,第5期入門コース後期10~3月,ハングル検定強化コース5回10~11月)を開催しました。ハングル能力検定試験では1名が4級に合格、2名が5級に合格しました。また、英会話教室実施期間中に国際学会等の英語論文のためのスキルアップとして「英語プレゼンスキルアップコース」を併せて実施し、1名の利用がありました(4月)。

◇モニタリング
 子育てをしながら働く本院職員の仕事との両立の上で求めている具体的な要望,数年から10年後の子育て世代の発生数を把握するため、全職員を対象に子育て・介護ニーズ調査のアンケートを実施しました(6月)。
 コメディカルを対象に育休代替職員確保の現状や職員のキャリアアップについての聴き取りを実施しました(9・10月)。今後、当院が意欲のある職員のサポートをどのように進めていくか検討していくため、専門看護師・認定看護師についてアンケートを実施しました(12月)。

 ワークライフ
 

相談内容が多様化したため、H25年度より、以下の通り相談内容項目を細分化して集計を行いました。
  ◎育児支援 → 育児支援
  ◎メンタルヘルス → メンタルヘルス・ハラスメント ・ 人間関係
  ◎キャリア → キャリア継続 ・ キャリアアップ
  ◎処遇関係(職場環境・労働条件等) → 処遇関係(給与・手当・身分等)
   ・働きやすさ(職場環境・人員不足・超過勤務等)
  ◎その他 → その他

                                      (副センター長 谷口美也子)