病理部

 従来の病院病理部を主体とする病理診断体制から、2013年4月より『病理診療科群』(『病理診断科』『神経病理診断科』)の創設による病理診断・診療体制に移行しました。『病理診療科群』は従前から本院に設置されている病理部に加えて医学部病理学講座(器官病理学分野、分子病理学分野、脳病態医科学分野)全体が組織的に一体となって、より高度な診療体制を構築しました。さらに診療科を立ち上げ病理説明外来業務も展開させることで、より質の高い医療の提供を目指します。教育面では医学部(医学科、検査技術学専攻)学生の教育、臨床実習を年間を通じて以前より実施しております。

 業務実績として、病院内の臨床科より提出される病理検体の受け付け、標本作成、診断を行っていますが、平成23年度の件数は(1)組織診断(術中迅速組織診断512件を含めて):7139件、(2)細胞診断3845件、(3)病理解剖:25件でした。また当院以外からは、鳥取県立厚生病院の術中迅速組織診断(遠隔病理診断テレパソロジー)を鳥取県の専用インターネット回線を通じて、44件の診断を行ないました。

 病理解剖の臨床病理検討会(CPC)は原則として全症例を対象に月に12回(水曜日午後5時から)のペースで実施しており、平成25年度は18回でした。また島根県東部から鳥取県西部までの関連病院による病理解剖の依頼があり、地方医療の精度管理にも貢献しています。

 

 平成25年度の病理部の主な出来事は以下です。

 

(1)病理システムの更新を1月に実施しました。

(2)3月末で臨床検査技師の湊憲武さんが退職されました。

 

病理部統計

 病 理 解 剖 件 数

区 分

平成21年度

平成22年度

平成23年度

平成24年度

平成25年度

死亡患者数

545

561

532

490

516

病理解剖数

19

24

19

32

22

剖検率

3.5

4.3

3.6

6.5

4.3

 

 

 

(堀江 靖)