外来化学療法室

鳥取大学医学部附属病院がんセンターの使命は、県がん診療連携拠点病院として高いがん医療体制を確保し、地域がん診療連携拠点病院をはじめとする地域医療機関との連携を図るとともに最新の情報や研修の場を提供し、さらにはがん薬物療法専門医をはじめとするがんの専門職を育成することにある。本センターは化学療法から緩和ケアさらには相談支援まで幅広いがん医療が行える施設である。
1.外来化学療法室

QOLの改善と医療経済の面からも外来化学療法はますます広がることが予測される。化学療法レジメの審査委員会や化学療法認定看護師の採用など、その整備と充実に努めている。 1年間の外来化学療法の症例数を表1に示す。

2.緩和ケア

がん診療における緩和ケアの充実が求められている。麻酔科医師、精神科医師、がんセンター医師、がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師、薬剤師、臨床心理からなる緩和ケアチームが活動している。カンファレンスを火曜、回診を金曜に、週1回実施している。

3.がん登録

がん診療連携拠点病院においては、院内がん登録の推進は必須である。事務員3名で登録作業を実施。平成208月より、症例抽出・データ入力・登録を事務が行い、各診療科は確認作業のみを行っている。登録状況を表2に示す。鳥取県院内がん登録情報センターを開設した。

4.教育・研究支援

がんプロフェッショナル養成基盤推進プランに参画しがん医療人の養成を行っている。公開教育セミナーを主催。がん診療連携協議会の事務局を担当している。

5.患者相談支援

患者支援のために、医療福祉センターと協力して支援室を開設している。がん患者サロン(さくらサロン)を運営。

6.リンパ浮腫外来

2(木金)にリンパ浮腫外来を開設した。完全予約制で私費診療である。

7.スキンケア外来

外科医とWOCNの資格を持つ看護師が担当し、ストーマの診療にあたっている。さらに、院内外の看護師に対する教育活動やストーマ保有者の支援も行っている。

執筆 辻谷俊一

平成25年度外来化学療法件数

消化器外科

795

呼吸器

1070

消化器内科

447

女性診療科

397

乳腺外科

500

胸部外科

273

泌尿器科

134

整形外科

421

血液内科

458

耳鼻咽喉科

130

眼科

13

口腔外科

1

皮膚科

21

小児科

31

脳神経外科

14

合計

4705

平成25年度院内がん登録数 ※登録日:平成25年4月1日から平成263月末日まで


     部位(コード)    ※ICD-03

登録数

口腔(C000-C089

50

咽頭(C090-C148

34

食道(C150-C159

75

胃(C160-C169

151

結腸(C180-C199

93

直腸肛門(C209-C218

35

肝(C220-C221

84

その他の胆道(C239-C249

20

膵(C250-C269

48

喉頭(C320-C339

18

肺(C340-C349

230

皮膚(C440-C499

139

乳房(C500-C509

125

子宮頚部(C530-C539

60

子宮体部(C540-C559

45

卵巣(C569-C569

37

前立腺(C619-C629

195

腎(C649-C669

74

膀胱(C670-C679

65

脳神経系(C710-C729

56

甲状腺(C739-C749

43

内分泌腺(C750-C759

13

原発不明(C809-C809

7

その他

50

    部位(コード)     ※ICD-10

悪性リンパ腫(C81-C85C96

54

多発性骨髄腫(C88-C90

23

白血病(C91-C95

33

合計数

1857