遺伝子診療科
遺伝子診療科では、遺伝に関する不安や心配を感じておられる方、遺伝性の病気や障害をもつ患者さんやそのご家族に対して遺伝カウンセリングを行っています。平成25年度は、臨床遺伝専門医4名、認定遺伝カウンセラー2名、臨床心理士2名がチームとなり、週2枠(各1時間)で合計58件(初診42件/再診16件)の遺伝カウンセリングを実施しました。
来談者の81%は山陰に居住されており、残りは近畿、山陰両県を除く中国、甲信越から来院されていました。来談者の38%がお一人での来談、36%がご夫婦での来談、残りの方々は、ご両親、お母様、子どもさん等を同伴されての来談でした。
疾患の分類は、神経筋疾患が最も多く43%、次いで先天異常15%、家族性腫瘍12%、妊娠・出産9%、先天代謝異常7%の順でした。
ご相談内容は、遺伝の仕組みや次世代に病気が伝わる確率などの質問や、成長、進学、就職、結婚など将来に関すること、治療法、最新の研究状況など、遺伝に関する全般です。その中で、全体の74%の方々が検査について強い関心を示されていました。今年度実施した検査は18件で、その内訳は、遺伝子検査が最も多く10件(保因者検査4件含む)、出生前診断4件、染色体保因者検査4件でした。
平成26年度は、遺伝カウンセリングを週6枠(火・木・金、各2枠)に増やし、臨床遺伝専門医も4名から7名に増員となります。これまで以上に専門性を高め、ご相談に対して細やかな対応ができるよう、遺伝子診療科一同、真摯に取り組んでまいります。
(中川奈保子・難波栄二)