女性泌尿器科外来の開設

2019年11月より「女性泌尿器科外来」を開設しました。この外来は毎週木曜日に行っております。

女性泌尿器科外来では、女性に特有または多くみられる尿失禁、骨盤臓器脱、頻尿などの疾患・症状について診療します。泌尿器科は男性が受診する科というイメージを持つ患者さんも多いですが、実際には女性は比較的若い年代から尿失禁の悩みも多く、外出、仕事、運動などの支障になっています。

以下のような症状がある女性の方は是非、「女性泌尿器科外来」でご相談ください。

☑ 咳をしたり、急に動いた時に、おしっこがもれてしまう。

☑ 陰部・膣周辺に違和感を感じる、または何か触れる感じがある。

☑ おしっこがたまってくると下腹部に痛みが出る。

☑ おしっこの時に痛みを感じる。

☑ おしっこに急に行きたくなる。間に合わない。

☑ おしっこに行ったばかりなのに、また行きたくなってしまう。

☑ 寝ている時におしっこのために何度も起きてしまう。

「女性泌尿器科外来」で扱う主な疾患

腹圧性尿失禁

咳をした時、重い荷物を持った時、急に動いた時などに尿もれすることを言います。加齢、出産、子宮摘出などの手術により、骨盤の底を支える筋肉などがゆるんでくることで、膀胱や尿道を支える力が弱くなり、尿もれがおこります。

治療としては、骨盤底筋訓練やTVT(tension-free vaginal tape)手術やTOT(trans-obturator tape)手術といった体の負担が少ない手術療法を行います。これらの手術を行うことで90%以上の高い確率で、ほとんど尿もれがおこらない状態になります。


TVT手術とTOT手術
女性泌尿器科外来

 

骨盤臓器脱

女性の骨盤の中には、膀胱、膣、子宮、膣などがあり、これらを骨盤臓器と呼んでいます。骨盤の一番下には骨盤臓器を支える筋肉などがあり、これらを骨盤底と呼んでいます。この骨盤底の筋肉などが加齢、妊娠、出産、閉経などによって弱くなり、骨盤臓器を支えられなくなり、膀胱、子宮、小腸、直腸が膣の外に出てくる状態を「骨盤臓器脱」と呼んでいます。

この病気になると、「おなかの中が下がってくる感じがする」、「膣のあたりに何かはさまっているような感じがする」、「膣にピンポン玉のような出っ張りがふれる」、「おりものが増える、出血する」、「残尿感や残便感があり、すっきりしない」などの症状が出てきます。

治療としてペッサリー(膣内に入れて骨盤臓器が外に出てこないようにする装具)や手術療法を行います。

 

間質性膀胱炎

この病気になると、おしっこがたまった時やおしっこをする際に下腹部に痛みが出たり、おしっこの回数が異常に増えたりします。原因はよく分かっていませんが、ストレス、食事、月経などの影響を受けて、症状が強くなったり弱くなったりします。

治療として生活指導、内服薬治療、麻酔下膀胱水圧拡張術などを行います。

 

過活動膀胱

過活動膀胱では、おしっこに行ったばかりなのに、また行きたくなってしまうという切迫性尿失禁という症状が出て、そのために昼間や夜間のおしっこの回数が増えてしまいます。日本には約1,000万人以上の患者がいると言われています。

治療としては、飲水指導や膀胱訓練などの行動療法と、内服薬治療が主な治療法になります。

 

お問い合わせ連絡先

泌尿器科 外来受付 TEL.0859-38-6602
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