手掌多汗症に対する胸腔鏡手術~手の汗でお困りの方はおられませんか?~
手掌多汗症はまだまだ認知度が低い疾患の一つですが、患者数は予想以上に多く、日常生活悩みをかかえた人がたくさんおられます。
手掌発汗の程度により、湿る程度(グレード1)、水滴ができる(グレード2)、水滴が滴り落ちる(グレード3)の3つに分けられます。一般的にグレード2およびグレード3の方が手術適応とされます。
鳥取大学医学部附属病院胸部外科では適応を慎重に判断した上で美容的配慮も鑑み、細径3mmのスコープを使用して胸腔鏡下胸部交感神経切断術を施行しています。一般的には中学生以上の方を手術の対象としています。1泊2日の入院が基本で、これまで130例の方に手術を行いましたが、みなさん術後の発汗停止が得られています。
傷も針穴のように小さいため、痛みも最小限で、ほとんどの方は傷跡も気になりません。術後のアンケート調査でも、高い満足度を得ています。
神経を遮断する位置ですが、代償性発汗をできる限り抑えて手掌発汗もほどよく停止するとされる第4肋骨上での切離が現在では標準的となっており、当科でも2014年の11月から第4肋骨上での切離を行っております。代償性発汗少なく、以前より満足度が上がりました。
3mmスコープを用いた本症の手術は山陰では例がなく、全国トップレベルです。手術を行う時期についてもできる限り本人とご家族の希望に沿うようにしており、学生の方は夏休みや冬休みを利用して手術を予定しております。どうぞお気軽に相談ください。
(ホームページ: http://www.med.tottori-u.ac.jp/thoracicsurg/)
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