内分泌代謝疾患 (甲状腺、副甲状腺、副腎、視床下部・下垂体、電解質異常等)
内分泌疾患
外来診療では甲状腺疾患、特に甲状腺腫瘍の御紹介が多く、年間約300件の甲状腺超音波検査、約80件の甲状腺穿刺吸引細胞診を行っています。的確に診断を行い、頭頸部外科、内分泌外科における手術を円滑に行えるようにしております。特に平成22年よりエコー下穿刺吸引細胞診を導入し、微小な腫瘍の診断が可能になりました。
また、入院治療では鳥取県内では当科しかできない、バセドウ病眼症の治療、バセドウ病放射性ヨード内用療法を行っています。バセドウ病眼症の治療は最新のエビデンス、ガイドラインに基づき、ステロイド治療、放射線治療を併用して行い、良好な治療効果を上げています。また、バセドウ病放射性ヨード内服療法により、抗甲状腺薬で難治なバセドウ病の治療に大きな選択肢が増えました。
副腎疾患の入院患者にても、詳細な手術適応の検討の後、泌尿器科と連携して血圧など周術期の管理も行っています。内分泌の検査は他科・他職種との連携が重要になりますが、下垂体、副腎などの検査入院のクリニカルパスを作成し、看護師への教育などを行い、短期に効率よく内分泌検査入院が行えるようにしております。特に副腎静脈サンプリングの件数も増加しており、放射線科との連携の元、アルドステロン症、両側副腎腺腫などの診断を行っております。
当科では内分泌代謝疾患について、最先端の医療機器・エビデンスに基づく診断・治療を心がけています。また、内分泌疾患では内科的診断・治療のみならず、外科手術での管理も重要ですので、患者さんが安全に、安心して手術を受けられるように努力しております。