虚血グループ

心血管カテーテル治療グループは冠動脈疾患を中心に、心臓弁膜症、心筋・心膜疾患、先天性心疾患、肺高血圧症、下肢閉塞性動脈硬化症などの診断と治療を行っています。冠動脈疾患とは心臓に栄養を送る血管(=冠動脈)が動脈硬化のために狭くなった状態で(図1)、狭心症や心筋梗塞という病名で知られています。足の付け根や手首の血管から細い管(=カテーテル)を入れ、狭くなった冠動脈を風船や金属性の筒(=ステント)で広げて治療します(図2、図3)。

図1
図2
図3
2017 2018 2019
経皮的冠動脈インターベンション(PCI) 232 233 235
緊急PCI 96 87 83
ロータブレーダー 12 25 26
エキシマレーザー 7 8 5
心臓カテーテル検査 389 387 346
経皮的心肺補助法 13 9 6

治療は大きく進歩しており、これまで冠動脈バイパス術の適応とされていた重症3枝病変や慢性完全閉塞病変(CTO)への治療も積極的に行っています。治療にあたっては血管内超音波(IVUS)や光干渉断層像(OCT)、冠動脈内圧測定(FFR)などを用いて冠動脈を詳しく観察し、より安全で確実な治療を心がけています。ローターブレーターやエキシマレーザーに加え、近年は左室補助デバイスIMPELLAや、石灰化病変に対するDiamondback360など使用可能で、これまで以上にさまざまな病態、病変に対応できるようになっていますが、カテーテル治療にこだわり過ぎることなく、ハートチームとして心臓血管外科との緊密な連携をとり、個々の患者さんに最も適した治療を提示するように心がけています。検査に関しては体にカテーテルを入れることなくとも虚血性心疾患の評価が可能な冠動脈CT検査が発達してきており、当院では200件/年程度の冠動脈CT検査が行われています(図4)。
また、当院では急患、特に重症患者さんの受け入れを積極的に行っており、365 日24 時間体制で対応しています。難治性の院外心停止例に対しても救命救急センターと連携し集学的治療を行うことで、これまで救命できなかった患者さんの治療にも成果を挙げています。

  • 心拍が再開した心肺停止患者における脳神経学的予後に関する研究

心肺停止で搬送され蘇生した患者さんをデータベース化して疫学研究を行っております。特にイオン化カルシウムおよびその関連因子と脳神経学的予後との関連を検討しております。
また、この調査研究は、特定の企業・団体等からの支援を受けて行われるものではなく、利益相反状態にはありません。

図5 虚血
図4