鳥取県と福島県の医工連携による「次世代大腸内視鏡シミュレータmikoto(ミコト)」の発売を開始

当院は地域発医療機器開発拠点として、地方の中小企業等と連携して医療現場のニーズや課題を解決する製品の開発に積極的に取り組み、これまで26製品が上市され、全国的に注目されています。このたび当院は、鳥取大学発ベンチャー 株式会社R0(アールゼロ)(鳥取県米子市)並びに福島県医療福祉機器産業協議会に所属する4企業と共同で「次世代大腸内視鏡シミュレータmikoto」の販売を開始し、記者説明会を行いました。

近年、大腸がんや胃がんは世界的にも常に罹患率の高いがんとなっており、大腸内視鏡を用いた医療は早期発見・早期治療に大変有効な手法です。しかし、大腸内視鏡の操作は難易度が高く技術習得までに時間を要するため、扱える専門医が少ないことが課題となっています。

今回発売を開始したシミュレータでは、従来製品に比べて操作中のよりリアルな感触を実現し、各種センサやカメラを組み合わせることで、術者の技術を客観的に評価することが可能となります。これにより内視鏡技術を習得する人に対してより実践的な技術習得を提供することができ、大腸がんの早期発見、早期治療への貢献が期待できます。

説明会では武中篤病院長の挨拶の後、新規医療研究推進センターの古賀敦朗准教授、植木賢教授、株式会社R0の藤井政至代表取締役が、これまでの開発経緯や福島県との連携について説明しました。続いて、第二内科診療科群の池淵雄一郎助教による製品のデモンストレーションを行いました。

植木教授は「このシミュレータは内視鏡の手技上達はもちろん、内視鏡の性能評価にも役立てることができるため、今後の医療機器開発にも役立てていきたい。」と話しました。

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