逆流防止のための内視鏡的粘膜焼灼術(ARMA)を実施

当院消化器内科では、山陰地区初となる逆流性食道炎の新しい治療法「逆流防止のための内視鏡的粘膜焼灼術(Anti-reflux mucosal ablation,ARMA)」を実施し、9月21日(水)に記者説明会を行いました。

近年、食生活が欧米化したことによる肥満など様々な要因によって、日本で増加傾向にある逆流性食道炎ですが、胃薬で改善しない場合は外科手術しか改善の方法はありませんでした。高齢の患者さんが多い病気のため、体の負担が大きい外科手術での治療は断念されることもあります。

今回当院で導入した「逆流防止のための内視鏡的粘膜焼灼術(ARMA)」は、内服治療と外科手術の間を埋める可能性がある治療法です。内視鏡で行う治療のため、身体への負担が少なく、所要時間は1時間程度で入院期間も短期化することが可能です。またこの治療法は昭和大学江東豊洲病院の井上晴洋先生が開発したもので、当院も含め複数の病院で臨床研究中です。これから症例数を増やし、保険適用を目指していきたいと考えております。

消化器・腎臓内科の磯本教授、池淵助教は「逆流性食道炎で困っている患者さんに、症状の改善や、日々の生活の質が向上するよう本治療の取組みを広めていきたい」と語りました。

0921ARMA記者説明会①
説明する磯本一 教授(右)と池淵雄一郎 助教(左)
0921ARMA記者説明会②
ARMAによる治療の様子を再現