当院循環器内科では、2018年12月、中国地方初となる「内視鏡バルーンアブレーション治療」、 山陰地方初となる「経皮的僧帽弁接合不全修復術(Mitraclip®)(マイトラクリップ)」 」を施行しました。
1月11日(金)に記者発表を行い、第一内科診療科群主任診療科長 山本教授、循環器内科 加藤講師、循環器内科、衣笠講師、心臓血管外科 大野原助教が説明を行いました。
「内視鏡バルーンアブレーション治療」 不整脈の一つである「心房細動」に対する治療です。 肺静脈連結部に沿ってバルーンカテーテルを拡張し、バルーン内部に挿入した内視鏡の画像を確認しながらレーザーで焼灼します。焼灼深度を細かくコントロールできるため、従来の焼灼治療に比べ、再発率が低く、合併症のリスク軽減が期待されます。
「経皮的僧帽弁接合不全修復術(Mitraclip®)(マイトラクリップ)」 心臓の左心室から左心房の間にある弁がうまく閉じず、血液が左心室に逆流する「僧帽弁閉鎖不全症」に対する治療です。足の静脈からカテーテルを挿入して、僧帽弁が閉じなくなっている部位にクリップを挟み込み、血液のすきまを軽減します。体への負担が少なく、従来の外科的手術が難しい患者さんへの治療が可能となります。
山本教授は、記者説明会で「2つの治療とも、高齢化が進むと対象となる患者の増加が予想される。今回の導入の意義は大きい。」と述べました。
今回の取り組みにより、より体にやさしく効果の高い治療の選択肢がひろがりました。ひとりでも多くの患者さんに健やかな暮らしを送っていただけるよう、治療の普及に努めてまいります。
記者説明会の様子
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バルーンアブレーションのデモンストレーション
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マイトラクリップの展示
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