山陰初となる食道アカラシアに対する新たな治療「POEM」を実施しました

 この度、当院の消化器内科では、平成29年10月6日、山陰で初めて、食道アカラシアに対する「経口内視鏡的筋層切開術(Per-Oral Endoscopic Myotomy、以下POEM)」を実施しました。11月27日に記者発表を行い、消化器内科 磯本 一 教授、池淵 雄一郎助教が説明を行いました。

 食道アカラシアとは、食道の神経に原因不明の異常があり、それによって食道の筋肉が正常に動かなくなる病気です。食べ物を飲み込んでも食べ物がつかえてしまい、逆流・嘔吐したり、ひどい場合は嘔吐による肺炎を起こす可能性があります。また、食べる量がどんどん減っていき、明らかに痩せてしまうなど患者さんの生活の質を著しく低下させる病気です。
 今回行った「POEM」とは、内視鏡を用いて、外科手術のように食道の筋肉を切開する治療です。従来の治療と比較して治療成功率が高く、体の負担が少ないといった利点があります。  
 この治療は、高度な技術、施設基準、及び各科・部門の垣根を越えたチーム医療が必要となりますので、国内では限られた施設でしか行っておりません。今回の「POEM」の導入により、これまで症状で困っていた山陰の患者さんに、より体にやさしく治療効果の高い治療の提供が出来るよう努めてまいります。

 

POEM記者説明会③
記者発表の様子
POEM記者説明会①
挨拶する磯本教授
POEM記者説明会②
治療について説明する池淵助教
 
関連リンク
第二内科診療科群(消化器内科・腎臓内科)