文部科学省平成22年度「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成」プログラムに選定されました

文部科学省では、平成20年12月に「大学病院の周産期医療体制整備計画」を策定し、大学病院の周産期医 療体制を強化するため、国公私立大学病院におけるNICU(新生児集中治療室)等に関する人材養成に対する支援、大学病院の人材養成機能を強化、医師の加 重労働の軽減や大学病院及び地域の周産期医療体制を強化する支援が行われています。
鳥取大学では、この支援プログラムである平成22年度「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成」部門において、「地域で育てる周産期医療人の教育、勤務支援」のプログラム名で申請し、このたび、本プログラムへ申請した全国国公私立大40大学から選定された3大学(鳥取大学、信州大学、東邦大学)に決定し、文部科学省から7月13日付けで決定の通知を受けました。
このことを受け、平成22年7月20日(火)に記者発表を行いました。


冒頭挨拶をする豊島病院長 抱負を語る神崎教授(小児科長)

抱負を語る原田教授(女性診療科長) プログラムの概要を説明する長田准教授(小児科副科長)

【選定された鳥取大学のプログラムについて】
プログラム名:「地域で育てる周産期医療人の教育・勤務支援ワークシェアを基盤とした人材教育・勤務支援プラン-」
代表者:鳥取大学医学部周産期・小児医学分野 教授 神崎 晋(かんざき すすむ)
プログラム概要
地方では、大学病院と地域病院の間に緊密な協力関係と人事交流があり、お互いに機能を分担している。本プログラムの特色は、女性医師・看護スタッフの仕事 の継続・復帰を促す仕事のシェア、疾患の重症度に応じた病院の分担(疾患のシェア)、周産期医療に携わる医師の教育の分担(教育のシェア)をも含めた包括 的教育支援、勤務支援である。女性医師・看護スタッフが安心して働きやすい職場環境を提供する仕事のシェアのためには、柔軟な勤務形態の導入が不可欠であ る。また、各病院が疾患と教育をシェアすることにより、特定の医療機関に過重な負担を強いることもなく、研修を受ける若手医師・看護スタッフに、基礎的な 周産期医療を数多く実践することを可能とし、また専門医の指導下に重篤な疾患への対処法を習得することも可能となる。また研修を受けたスタッフから各病院 が周産期医療の最新情報の獲得が可能となり、地域の周産期医療を向上させる。
本年度は周産期医療人育成のための体制整備を図るために周産期専門スタッフ養成センターの設置(仮称)、人材育成に向けた教育、研修プログラムの作成及び周産期スキルラボの設置などを行い、これを基礎として平成22年度~平成26年度(5年間)まで継続の予定。

【文部科学省の事業目的】
「周産期医療に関わる専門的スタッフの養成」は文部科学省が、平成20年12月に策定した「大学病院の周産期医療体制整備計画」に基づく、国公私立大学病 院におけるNICU(新生児集中治療室)等に関する人材養成に対する支援プログラムである。これは、周産期医療を志す若手医師の教育環境整備や女性医師の 勤務継続・復帰支援等の教育指導体制の充実を行うなど、先駆的な事業を実施する大学病院を支援することにより、大学病院の人材養成機能を強化し、医師の過 重労働の軽減や大学病院及び地域の周産期医療体制を強化する目的で行われている。