10月5日(火)、当院泌尿器科・女性診療科において、山陰地方で初めて実施した「骨盤臓器脱に対するロボット支援仙骨膣固定術」についての記者説明会を行いました。
“骨盤臓器脱”は出産、加齢、閉経などにより、骨盤臓器を支える筋肉や靭帯が弱くなるため臓器が下がる女性特有の病気です。異物感や残尿感など不快な症状が伴い、日常生活でも支障をきたすことがあります。
症状が進んだ場合は手術療法が必要で、従来は開腹手術や腹腔鏡手術が行われていました。2020年4月よりロボット支援仙骨膣固定術が保険適用となったことを受け、当院でも準備を開始。この手術は子宮を摘出する場合が多く、そのため当院では、ロボットでの子宮摘出術を女性診療科が担当し、それ以降の仙骨膣固定術は泌尿器科が担当と、二つの診療科が連携して手術を行います。ロボットによる手術は精緻な操作ができる上、傷が小さく、出血や痛みも少ないため、手術後の回復が早いのがメリットです。
骨盤臓器脱は大きく生活の質(QOL)を損なう病気であるにも関わらず、病気のことが十分に知られておらず、症状があっても我慢してしまう人や、受診をためらう人も多いと言われています。
今後当院では、骨盤臓器脱や泌尿器に関する悩みや症状を抱えている多くの患者さんに対し、現在、行っている専門外来「女性泌尿器科外来」を通じて、最適な治療を提供したいと考えています。
治療法を説明する本田准教授 女性診療科と連携して