11月19日(火)、当院の心臓血管外科にて10月末に行われた「手術支援ロボット“ダビンチ”を用いた僧帽弁形成術」について記者説明会を行いました。
僧帽弁は左心房の左心室の間にある弁で、異常をきたし弁が完全に閉じなくなると、血液の逆流が起こる「僧帽弁閉鎖不全症」となります。この病気に対する治療が僧帽弁形成術です。これまでは、胸骨を大きく切り開く「胸骨正中切開」もしくは右側胸部を切開してアプローチする「MICS」という手術が行われていました。「胸骨正中切開」は傷が大きく患者さんに負担がかかり、「MICS」は弁までの距離が遠く、狭い視野とスペースのため手術の難易度が高いことが課題でした。
ダビンチ手術は正確かつ綿密な僧帽弁形成術が可能となり、また傷口が小さいため術後回復が早く、日常生活や社会復帰が一段と早まるなど、患者さんにとって大変メリットがあります。
心臓血管外科の西村教授は「正確で患者の負担が少ない治療。全国で実施できる施設がまだ少ないので、多くの患者さんに提供してきたい。」と述べました。