当院では平成27年5月13日、山陰で初めて、大動脈弁狭窄症に対する「経カテーテル的大動脈弁植込み術」を施行しました。
この手術は、足の付け根の血管から、折りたたんだ人工弁を載せた専用カテーテルを挿入し、心臓に人工弁を植え込む治療です。
大動脈弁狭窄症は、胸を開いて人工弁に取り換える外科手術が標準的な治療法です。しかし、心臓を止め、人工心肺に切り替えるなど体への負担が大きいため、高齢で体力が低下している方や、その他の疾患などのリスクを持つ患者さんには適用できません。
経カテーテル大動脈弁治療(略称TAVI)は、開胸することなく、心臓を止めずに行なうため、低侵襲で患者さんの体への負担が少なく、入院期間も短いのが特徴です。
これまで手術が難しいとされていた患者さんに、よりよい治療を受けていただけるよう、この手術の普及に努めてまいりたいと考えております。