感染制御部

感染制御部は鳥取大学医学部附属病院における質の高い感染症診療の実践と病原性微生物の伝播防止を目指し、診療科横断的に感染症対策を行っている。

当院は感染防止対策加算1および感染防止対策地域連携加算、抗菌薬適正使用支援加算を算定しており、その要件に遵守した活動を行っている。

感染症診療支援

  • 日常的に各診療科から多数の相談を受けており、感染症内科と連携した診断、治療、感染制御の対応を行っている。
  • 抗菌薬に使用については特定抗菌薬(カルバペネム系薬、キノロン系薬、抗MRSA薬(注射用バンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシン、注射用・経口リネゾリド、ダプトマイシン))の届け出制を実施しており、抗菌薬適正使用のための「AST(抗菌薬適正使用推進チーム)」で週2回のカンファレンス(令和3年度82回/年)を行い、各診療科にフィードバックした。(令和3年度のべ2407件)
  • 血液培養陽性症例(446件)、薬剤耐性菌(292例)についても週毎にインフェクションコントロールチーム(ICT)で検討し委員会報告した。
  • 抗菌薬適正使用セミナーを2回実施(e-learning)した。

感染制御、感染症予防

  • 令和2年度からひきつづき新型コロナの対策について、院内の感染対策強化に努めた。各診療科、部署の感染対策マネージャーに加えて、コロナ対策マネージャーを設置した。
  • ICTによる院内(病棟・外来)ラウンド:73回
  • 新型コロナ対策をテーマとした感染対策研修会を2回実施(e-learning)した。
  • 感染制御部ニュースレター発行:2回
  • 職員を対象に例年と同様B型肝炎、麻疹、水痘、風疹、ムンプス、インフルエンザワクチンの接種を行った。また希望職員に対し新型コロナウイルスワクチンの接種を行った。
  • 連携病院(済生会境港総合病院、養和病院)との合同カンファレンスを4回実施したが、新型コロナ流行下であったためいずれもweb開催とし、各施設での新型コロナ対策やMRSA対策などについて協議した。
  • 院内感染対策マニュアル「プリオン病対策」の一部改訂を行った。

地域貢献

地域の医療関連感染対策の推進のため、鳥取県福祉保健部と共同で「鳥取県抗菌薬耐性サーベイランス」「鳥取県院内感染対策講習会」を行っている。

令和3年度の院内感染対策講習会は新型コロナ感染の流行に伴い令和2年度と同様にWeb開催(令和3年12月1日~令和4年1月16日)とし、県内の49医療施設から163名が参加した。