診療支援技術部

1. 人員体制

平成30年度における人員は常勤職員142名、非常勤職員8名の総数150名であった。
内訳は次に示すとおりである。

常勤(非常勤)
検査 35(4)
病理 5(2)
耳鼻科 2
放射線 41(1)
口腔外科 6(1)
リハビリ 30(0)
臨床工学 18
眼科 5
全体 142(8)

役職者

部長
山根武史
副部長
(業務・医療安全担当) 山川隆
(人材育成・教育担当) 野上智
(総務・研究支援担当) 中力直樹
部長補佐
原文子
山下栄二郎

2. 診療支援技術部全体の取り組み

1.病院新採用職員へのオリエンテーション

4月3日に実施された病院新採用職員オリエンテーションに診療支援技術部として参加し、各技師(士)長より、新規採用職員に対し、それぞれの部署の紹介や業務上の注意事項について説明を実施した。

2.診療支援技術部新人オリエンテーション

診療支援技術部に新規採用された職員に対して、診療支援技術部オリエンテーションを実施した。内容は関連部署の見学と技術部役職者による、講義形式で実施した。
4月6日に関連部署見学を実施し、次いで4月9日に講義を実施した。講義では、「組織の基本と方向性」、「服務規程」、「人材育成・教育」、「業務・医療安全」、「研究活動」について部長、副部長、部長補佐より講義を行った。これにより多職種により構成される診療支援技術部の職員に共通する事柄について基礎的な知識の修得を図った。

3.看護の日のパネル展示

診療支援技術部として看護部による5月10日の“看護の日"のイベント開催に各領域紹介パネルの掲示を行い協力した。平成30年度は、放射線技術領域、検査技術領域、歯科口腔外科技術領域がパネル掲示を行い、リハビリテーション技術領域は自助具等の展示を実施し、言語聴覚士による相談窓口を設けた。当院に来院された多くの方々にこれらの取り組みをご覧いただき医療技術職に対する理解を深めて頂くことができた。

4.医療安全取り組み報告会における報告

7月23日、1月28日に病院全体で開催された医療安全取り組み報告会においては診療支援技術部として報告を実施した。7月は「診療支援技術部として院内周知が必要な 医療安全の事柄と最新情報」、1月は「診療支援技術部 水回りの感染対策」と題して、院内職員への医療安全に対する周知や報告を行った。

5.第3回診療支援技術部学術大会の開催

1月26日に、診療支援技術部内での研究活動に対する知識共有化の為、「第3回診療支援技術部学術大会」を開催した。会のテーマは「連携 これからの我々に求められること」とした。大会では当院の副病院長(医療の質管理担当)・看護部長の中村真由美先生より、「看護部の目指すもの、診療支援技術部に求めるもの」と題して特別講演をいただき、看護部の取り組みについて理解を深めるとともに、我々自身の今後の活動においても示唆に富んだ内容であった。また、部内各職種による研究発表を行い、9演題が発表された。

参加した職員は普段目にすることの少ない他職種の発表を目にして、その視野を広げるとともに、異なる視点からの研究に触れ、新しい知識や新たな研究手法を学び合う事でお互いに良い刺激を受けたようである。今後も継続的にこの大会を開催して診療支援技術部内で職員の研究活動を奨励する雰囲気を醸成し、各職種における更なる研究活動の活性化を期待するものである。

(1)日時 2019年1月26日 13:00~17:00
(2)場所 総合教育棟323
(3)テーマ 『連携〜これからの我々に求められること〜』
(4)特別講演 「看護部の目指すもの、診療支援技術部に求めるもの」
副病院長(医療の質管理担当)看護部長 中村 真由美 先生
(5)大会長 山根武史(診療支援技術部長)
(6)実行委員長 松田枝里子(耳鼻咽喉科技術領域)
(7)参加者数 83名

6.学術表彰・部長表彰の実施

平成29年度より開始した学術表彰・部長表彰について、平成30年度も実施した。 「学術表彰」については学術的な活動に熱心に取り組んでいる個人に対し、その業績・功績を称えるもので、そのレベルにより、新人賞、奨励賞、功績賞、の三賞を設定した。これは、職員の研究活動を奨励し表彰することにより、部内職員の研究活動のより一層の活性化を図ることを目的としたものである。
「部長表彰」については、既存の診療活動や学術的活動等の既存の枠を超えた取り組み等を熱心に行っている個人・またはグループに対し、診療支援技術部長賞を授与してこれを称え、その他の診療支援技術部職員における新たなフィールドでの活動を奨励し、その意識向上を図ることを目的としたものである。
この表彰式は1月26日の第3回診療支援技術部学術大会に併せて開催した。各賞の受賞者の人数は下記のとおりである。

各賞の受賞者数

  • 学術表彰新人賞 8名
  • 学術表彰奨励賞 11名
  • 学術表彰功績賞 5名
  • 部長賞 2名

7.人員配置案の策定ならびに人員の適正配置に向けた取り組み

8月10日に診療支援技術部内の人員配置案を作成した。これを基に技術部内の人員適正配置の為の取り組みを実施した。人員の不足が見られるところや、効率化の可能性のある領域に於いては各部局長の皆様方にもご協力をお願いし、人員適正配置の為の様々な取り組みを実施した。さらに効率化の可能性のある領域においてはその体制の構築について各部局長、診療科長、各領域長らと複数回の会議を開催しその効率的な体制構築について検討した。

8.特定任期付職員の常勤登用試験への関わり

平成29年度より、診療支援技術部における特定任期付職員の常勤登用試験において、診療支援技術部長もしくは副部長が面接官の任に関わらせていただいている。
平成30年度も当院における常勤登用試験において医療技術職からの視点を基に、病院の運営に貢献することのできる人材の登用に資するべく関わった。
診療支援技術部は病院が目指す安定した病院運営を支えると共に、高度で安全な医療技術の提供と患者サービスの向上に資することを目的とした組織であり、そのために医療人としての「人間力」、専門技術者としての「技術力」、大学職員としての「研究力」、これらを地域に活かす「地域貢献力」を踏まえた人材育成を実施している。今後も常勤登用試験に関わりを持ち優れた人材の育成・登用に貢献していく考えである。

9.技師長選考、主任選考への関わり

平成30年度より、技師長選考、主任選考への関わりを開始した。平成30年度は放射線部の技師長、主任の選考に関わりを持った。このことは、医療技術職として技術的な指導力が豊かであるとともに人間的にも広い視野をもつ者、他職種と共同できる者を選考する目的を果たすものであり、多職種連携による安心・安全な医療、先進的な医療に貢献できる組織作りの基盤となるものである。

10.人材構築委員会の活動

平成30年度の人材構築委員会は前年度同様、部内職員でも中堅層となる室長(主任)の育成のための取り組みを実施した。委員会は概ね1回/週に会議を開催し、具体的な取り組みの内容など検討を行った。その検討から平成31年3月5日にハラスメントをテーマに上げ、本学地域価値創造研究教育機構特命准教授(URA)谷口美也子先生に「ハラスメントとは一体何なのか」と題した講演ならびにグループディスカッションを開催した。この会において参加者らはハラスメントの本質についてディスカッションを行う事ができ、自らの職場でのハラスメントの防止や、もし起こった場合の対応等についても理解を深めることができたと考える。

3. 委員会活動

診療支援技術部には「人材育成・教育特別委員会」、「業務・医療安全特別委員会」、「研究支援特別委員」を設置している。3つの特別委員会ではそれぞれの担当副部長を委員長とし、各職種の担当者を委員として充て、月に1度の頻度で会議を開催し、各種の活動を行っている。

1.人材育成・教育特別委員会

人材育成・教育特別委員会では、部内職員の育成・教育を目的とした様々な取り組みを行った。
研修会としては【疾患勉強会】と【部署見学】を平成28年度より企画し開始している。
【疾患勉強会】では部内職員全員を対象に医療技術職が関わることの多い疾患を取り上げ、その治療において様々な医療技術職がどのような技術を用いて治療に関わっているかについて勉強会を行った。30年度は6月11日に「乳腺疾患」、11月19日に「甲状腺疾患」をテーマに開催し、自身の職種以外の専門的な知識獲得を促す取り組みを行った。
【部署見学】は部内職員全員を対象に普段見ることのできない他職種の部署を見学するもので、5月にMEセンター、12月に歯科口腔外科の見学を行った。
これらの取り組みは、職員の知識の向上と職員相互間の関係性を深めることを目的とするものであり、当院の診療活動により貢献できる医療技術職員の育成・教育につなげていく考えである。
また、これらの研修会に加え【災害時対応研修会】を9月11日に開催し、日本DMAT隊員である薬剤部 涌嶋伴之助先生が「診療支援技術部における災害時対応 ~初動について~」講演された。さらに各領域の取組み報告に対し先生の助言をいただき、災害時の初動の行動を学ぶとともに、「人材育成教育プログラム」に基づく災害時対応について、他職種による意見交換を行う参加型の研修会とした。
各研修会、部署見学には毎回部員の半数となる70名近い部員が参加している。平成30年度は、災害時対応研修会、疾患勉強会、部署見学にのべ261名が参加した。
これらの取り組みは、主に職員の知識の向上と職員相互間の関係性を深めることを目的とするものであり、当院の診療活動により貢献できる医療技術職員の育成・教育につなげていきたいと考えている。

2.業務・医療安全特別委員会

業務・医療安全特別委員会では医療技術職が医療安全に貢献できることに焦点をあて委員会内部を、「転倒転落対策班」、「感染対策班」、「患者誤認受付対策班」の3班に分けて活動を実施している。毎回の委員会ではインシデント報告を行い、インシデントがある場合は情報の共有化を図っている。当院の医療安全取り組み報告会で診療支援技術部が担当した会においては、本委員会が中心となり診療支援技術部の取り組み報告を実施した。業務・医療安全特別委員会ではこのような取り組みを通じ、医療技術職員として当院における安心・安全な医療の提供に貢献したいと考えている。

3.研究支援特別委員

研究支援特別委員会では、部内職員の研究活動をより活性化させるための様々な取り組みを実施している。まず、研究初学者向けの【ミニレクチャー】、研究経験者を対象に更にレベルアップを図る【科学研究セミナー】を開催している。また、診療支援技術部の【学術大会】を年に一度の頻度で開催している。さらに、研究活動等に一定の成果をあげたものを対象に【学術表彰・部長表彰】を実施している。これらに加え、新規医療研究推進センターとともに医療技術職による医療機器開発を目指す【T-MED 医療機器開発チーム】を開催している。

【ミニクチャー】

平成30年度の開催概要については次のとおり。

  • 第1回:6月26日:研究遍歴と研究の始め方
    (演者:松田委員(耳)、橋本委員(検査))
  • 第2回:8月27日:医学図書館を活用した文献検索について
    (演者:足立美和先生(医学図書館)
  • 第3回:11月7日:研究デザイン(演者:曽田委員(リハ))
  • 第3回:12月12日:臨床研究における記録の残し方
    (演者:遠藤佑輔先生(新規医療研究推進センター))
  • 第4回:2月18日:伝わるスライドの作り方
    ~10分プレゼンの注意すべきポイントまとめ~ (演者:松重委員(病理))

参加人数:のべ65名

【科学研究セミナー】

平成30年度の開催概要については次のとおり

  • 第1回:7月9日:本年度科研採択タイトルの紹介
    脳神経小児科子どもの心の診療拠点推進室 大羽沢子先生(臨床心理士)
    橋本委員(検査)
  • 第2回:9月14日:奨励研究とデータベースの活用法
    「科研について」中力(口外)
    「日本学術振興会の科研費データベース活用法について」橋本委員(検査)
  • 第3回:11月28 日:鳥取大学の医療機器開発についての取り組み
    古賀敦朗先生(新規医療研究推進センター)
  • 第4回:3月18日:臨床研究における研究倫理
    演者:遠藤佑輔先生(新規医療研究推進センター)

参加者数:のべ75名

【第3回診療支援技術部学術大会】

この学術大会の開催については、研究活動を奨励する雰囲気づくりの一環として本委員会が中心となり学術大会を企画・開催した。会の概要については前述のとおりである。研究支援特別委員会では部内職員の研究活動を活性化させるためのこれらの取り組みにより、高度先進医療を担う当院の取り組みに貢献できる人材の育成に努めていく考えである。

【学術実績表彰・ファーストペンギン賞】

当初より本委員会が企画・立案・実行したものであり、今回も被表彰者の推薦依頼、賞状作成など様々な業務を実施した。
その概要については先に記したとおりである。

【T-MED 医療機器開発チーム】

平成30年度から、新規医療研究推進センターの古賀准教授、才木コーディーネーターとともに診療支援技術部職員による医療機器開発チームを結成した。
主なメンバーは研究活動にアクティブな研究支援特別委員を中心にしているが、それ以外のメンバーも入れた実践的な取り組みを行っている。
主な内容については次のとおり。

内容

  • 企業プレゼン(その企業で製造している製品紹介)
  • 企業による製品の医療機器への応用についてのディスカッション
  • 医療職によるアイデアのプレゼンテーション、ニーズ紹介
  • 参加者全員によるブレインストーミング
  • 開発品の絞り込みと個別案件化による医療機器開発

(文責 中力直樹)