輸血部

鳥取大学医学部附属病院では、鳥取西部地区において使用する血液製剤の約5分の2が使用されており、隣接する日本赤十字血液センター西部出張所から、在庫分については血液製剤の供給が迅速に行われています。こうした血液製剤を取り扱う輸血部門では、技師が専従し、患者検体、血液製剤の確認作業を幾重にも行っております。平成24418日、病態解析医学講座臨床検査医学分野教授本倉徹が輸血部長に就任し、血液内科診療科長と兼務することとなりました。平成24年度は、昨年度から引き続き血液型2回検査を徹底し、12月には診療端末上で血液型検査回数が表示されるようにしたことで、輸血実績は総単位数で2%ほど低下したにもかかわらず、血液型検査や抗体スクリーニングは昨年度比23%増となりました。診療端末で輸血オーダーする際の表示をわかりやすくし、危機的出血に対応するため、血液型不明の場合に血液製剤の血液型の初期値を異型適合血に設定するなどの改善を行いました。無駄な発注を抑制して、廃棄血を少しでも低減する目的で、輸血しない可能性のある濃厚血小板液については西部出張所内に一時確保していただくよう血液センターにご協力を頂きました。自己血の実績は302単位と7%低下しました。今後も血液製剤を有効利用するとともに、安全・安心な輸血療法の実施に努めてまいります。

(本倉 徹)

輸血部統計(平成24年度)

(1)検査

検査項目

件数

血液型

赤血球不規則抗体スクリーニング

赤血球不規則抗体同定

直接クームス試験

間接クームス試験

交差適合試験(本数)

交差適合試験(件数)

7,264

7,322

67

66

65

5,210

2,596



(2)血液製剤輸血実績

製剤

            

単位数

200ml

400ml

5単位

10単位

15単位

20単位

赤血球濃厚液-LR

全血-LR

洗浄赤血球-LR

血小板

FFP

124

0

0

0

11

3,115

0

6

0

1,330

3,239

6,354

0

0

6

12

0

1,185

0

0

1,185

11,850

156

1,497

3,451

単位数

135

8,902

12,630

21,667

(3)成分採血:末梢血肝細胞

患者数

延べ採血数

血液内科

2

3

泌尿器科

0

0

小児科

1

2

     3

        5     

(4)自己血

輸  血  実  数

200ml

400ml

単位数

整形外科

女性診療科

泌尿器科

麻酔科

歯科口腔外科

小児科

形成外科

0

0

0

0

0

4

0

68

64

5

6

3

0

3

136

128

10

12

6

4

6  

4

149

302