血液内科では、主に悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、急性白血病などの造血器腫瘍の化学療法を行っております。抗がん剤の投与自体はプロトコールに従ったルーチンにすぎません。主な業務は合併症との戦いです。薬剤が持つ毒性に対する予防・対策に始まり、通常の抗がん剤がもたらす骨髄抑制や免疫不全への対応は、大変貴重な診療体験を与えることになります。様々な感染症や臓器障害が造血器腫瘍の治療には伴い、あらゆる臨床症状に対して、即断即決、まず何をすべきかを学びます。また、血液内科で当たり前の輸血療法を習熟することもできます。長い医師人生の中、ほんの1~2か月でも造血器腫瘍の治療を経験することは全身的医療を体験する良い機会ですので、一度研修してみませんか。血液内科医を目指す方はもとより、とりわけ総合内科医や腫瘍内科医を目指す方々にとっても有益なものとなるでしょう。