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皮膚がんのおはなし | 鳥取大学医学部附属病院
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トップ > 病院のご紹介 > 先端医療への取り組み > 診療クローズアップ > 皮膚がんのおはなし 皮膚がんのおはなし 最近、テレビタレントである有名司会者の奥様が皮膚がんで亡くなられ、「皮膚がん」という病気が注目されています。また、古くからテレビの話題として皮膚がんの一種である「ホクロのがん」も繰り返し放映されてきています。 しかし、それでもなお皮膚がんは皆様のなじみが薄い病気です。皮膚がんの中には保険の対象にならないものあります。これは肉眼で確認しやすいので、早期発見できるだろうとのことからきているようです。果たしてそうでしょうか? 最近鳥取大学附属病院皮膚科でも皮膚がんの患者さんは増えてきていますが、未だに早期発見の機会がありながら、進行して来院される患者さんが後を絶ちません。このコーナーは、皮膚がんについて分かりやすく解説し、山陰地方の皆さんに関心を持っていただこうという目的で設けられました。 皮膚がんとは何でしょう 皮膚がんの原因 皮膚がんの種類 皮膚がんを疑った場合どうすれば良いでしょう(検査も含む) 皮膚がん早わかり 関連項目については皮膚科の個別のホームページもご覧下さい 1.皮膚がんとは何でしょう 「皮膚がん」とは一体どのようなものでしょうか。「がん」(難しい言葉では悪性新生物)の定義は、わかりやすく言うと、体の細胞が、本来ある体からのコントロールを失って(自律的)独自に、無秩序、無目的、無制限に過剰に増殖してできた組織の塊のことです。良く「たちが悪い」といわれますが、これは発生した局所の正常組織を破壊するとともに、全く関係ない遠くの部位に転移するためです。「がん」のうち皮膚に生じたものが皮膚がんです。 皮膚がんは、一般にいわゆる盛り上がった「デキモノ」や「湿疹や水虫に似た病変」で現れます。最初はほんの小さな病変でも、放置すればその定義通り際限なくどんどん大きくなっていきます。最初はゆっくりでも、だんだんと加速度的に大きくなってくる場合もあります。しかし、皮膚がんは通常の軟膏治療をしても効果がないことが多いのです。極めて進行した場合は別として、通常自覚症状は無く、よく患者さんから痛みが無かったからがんとは思わなかった、ということをうかがいますが、痛みは伴わないことが多いのです。 すなわち、いつかは消えるだろうと(希望的観測的に)思っても、あるいは通常の湿疹や水虫に対するような膏薬治療を行っても、全く不変、あるいは拡大する場合は、まず「皮膚がん」を疑ってかかる必要があります。たかが皮膚病と思って軽視していると、皮膚がんであった場合は、最後には他の臓器のがんと同様、リンパ節や内臓に転移して死に至ります。 早期皮膚がんの場合、熟練した皮膚科専門医でなければ診断を下すのは難しいと思われます。 肌に単にデキモノができただけ、といって放置される方が多いのですが、転移した場合はもちろんのこと、進行して表面が崩れて悪臭を放ったり、痛みが出てきたり、膿や出血で毎日付け替えをしなければならないなど、本人のみならず周囲の家族の日常生活にもかなりの支障をきたしますので、治療法のある早期に対処されることをお勧めします。 ページトップへ 2. 皮膚がんの原因 様々な要因が考えられていますが、最も多いのは「紫外線」の影響です。紫外線エネルギーは細胞の遺伝子に傷をつけやすく、これによって発がんが促されます。その他、放射線、ウイルス(イボウイルスの一種)感染、喫煙、ヒ素などの化学物質も関与すると言われています。 また、ある種のがんではない皮膚疾患の病変が慢性に経過して生じることもあり、そのような病変を持っている人は要注意です。例えば、ヤケドの大きなキズ跡、骨髄炎のキズ跡、お尻の大きな慢性感染病巣、特有の慢性皮膚病巣などです。また、ある種の遺伝的疾患にも生じやすく、その代表が紫外線に過敏性のある色素性乾皮症で、ある有名女優のテレビドラマ「タイヨウのうた」でも有名になりました。 ページトップへ 3. 皮膚がんの種類 ここでは4大皮膚がんを紹介します。 1)悪性黒色腫(いわゆる「ホクロのがん」) 皮膚の色(メラニン)を作る細胞のがんです。白人に多いのですが、日本人でも毎年10万人に2人生じます。従って米子市とその近郊だけで、毎年4名の方がホクロのがんになっているわけです(鳥取県全体では10名)。 黒褐色あるいは黒色の斑として生じ、いわゆるホクロと見分けがつきません。放置すると大きく広がり、さらに斑の中に隆起したデキモノを伴ってきます。タチの良いいわゆるホクロであれば斑はきれいでなめらかな形で、色も均一、大きさも小さいことが多いのですが、病変が 1.左右非対称性、2.正常との境界部が不整、3.内部の色が不均一、4.直径7mm以上、の場合悪性黒色腫を疑う必要があります。いきなり隆起したデキモノで生じる場合は、よりタチが悪くなります。白人の場合比較的顔面に多いのですが、日本人では半数が手掌、足底、指趾や爪に生じるのが、際立った特徴です。また、高齢者に多いのですが、困ったことに壮年期の人にも生じやすいのが特徴です。 極めて恐ろしいタチの悪いがんで、全ての臓器に生じるがんの中でも悪性度は西の横綱級で、早期に転移し、手遅れになると有効な治療法を見いだせなくなります。従って、極めて早期に発見することが、完治に至る最大の要因ということになります。 悪性黒色腫の肝臓への転移 肝臓に転移した黒色腫 早期診断は熟練の皮膚科専門医にしかできません。特に最近ダーモスコピーという最新の診断技術が開発され、より精確な診断が可能になってきました。皮膚科専門医の中でもこの技術に優れているのは、学会などの教育講習を受け、さらに数多くの皮膚がん患者さんを診ている、大学病院勤務の皮膚科医です。 また、大学病院で検査を受ける利点は、提携する他大学の先生の意見を聞きやすい環境にあるということです。 治療の第一選択は手術ですが、場合によってはリンパ節を取ったり、また術後抗がん薬による追加治療も必要になってきます。ここまで総合的に治療ができるのは大学病院のみです。 非皮膚科専門医にて不適切な治療、不完全な治療を受けた場合、そのことが原因で転移を促進することがありますので、その点要注意です。ホクロ類似の黒いデキモノや斑で、精確な診断がつかないまま、不要な切開は努々慎まなければなりません。 2)有棘(ゆうきょく)細胞がん(いわゆる「表皮の細胞のがん」) 我々の皮膚の細胞は、最終的に角質(最後は垢になって落ちる皮表面の部分)を作るという役割がありますが、この有棘細胞から生じる皮膚がんです。顔面、手背などの露出部に生じた有棘細胞がんは、紫外線との関係が言われています。 進行した場合が有棘細胞がんと呼ばれることが多いのですが、ごく早期のうちは「ボーエン病」や「日光角化症」と呼ばれます。進行期の有棘細胞がんの頻度は基底細胞がんに次ぐと言われますが、「ボーエン病」と「日光角化症」を加えると、全皮膚がんの半分弱を占めるとも言われます。ボーエン病は躯幹(胴体)にも生じます。高齢者に多く発生します。 最初は、湿疹やタムシに類似した紅い斑や褐色の斑で生じ、表面に角質物質が厚く堆積することもあります。徐々に拡大し、隆起したデキモノ(赤色から褐色が多い)を形成してくると、かなり進行した状態です。潰瘍化することもしばしばあります。放置すると近くのリンパ節に転移し、さらに内臓に転移し、死に至ります。 診断は、早期の場合皮膚科専門医でなければつきません。その際威力を発揮するのが病理組織検査です。特に病理組織に精通した皮膚科医の診断をあおぐ必要があります。 治療の第一選択は手術です。リンパ節まで取ることもあります。抗がん薬療法や放射線治療に比較的反応が良いと言われます。ごく早期の場合は、免疫を活性化する外用薬や液体窒素冷凍凝固療法を行うこともあります。 3)基底細胞がん 有棘細胞のもとになる細胞(基底細胞)と関連して生じるがんと言われます。 高齢者に多く発生します。紫外線との関連が言われています。 黒色から黒褐色の隆起したデキモノで生じることが多いのですが、正常皮膚色に近いこともあります。しばしばカイコが桑の葉を食べた様な、と表現される潰瘍化をします。幸い転移することはまれですが、発生した部位の皮膚の破壊性が極めて強いため、早期治療が必要です。放置して骨まで進行し、脳まで至った患者さんもおられます。 診断は、皮膚科専門医の熟練した眼と、ダーモスコピー検査が威力を発揮します。 治療の第一選択は手術です。 4)乳房外パジェット病 乳がんの細胞に類似した細胞が増える皮膚がんで、外陰部、腋窩(わきの下)、肛門の周囲に発生します。進行すると治療に抵抗する恐ろしいがんです。リンパ節、内臓、骨に転移しやすく、骨に転移するとたえ難い痛みにさいなまれます。男性が女性の2倍発生すると言われます。 上記の特徴的な部位に、湿疹やミズムシ・インキン・タムシに類似した赤から赤褐色、褐色調の斑を作り、進行すると隆起したデキモノを生じます。通常かゆみはありませんが、異和感を生じることはあります。びらんといってジクジクした状態を作ることもあります。また、色が抜けて白くなる部分を伴うこともあります。 この病気の恐ろしさは、詳しい検査を受けることなく、見た目だけで湿疹やミズムシとして治療され、進行してデキモノを作ったり転移して初めて気付かれ、大学病院に来た時にはすでに手遅れだった、という例が後を絶たない点です。 外陰部などの病変で2週間治療して良くならない場合は、一般皮膚科専門医よりさらに高度な知識を持った皮膚腫瘍専門医に一度診てもらった方が良いでしょう。 また、外陰部という他人に見せたくない部位にできやすいという点も、羞恥心から診断が遅れる要因になりますので、恥ずかしがらず皮膚科専門医を訪れることをお勧めします。 治療の第一選択は手術です。手術不能の場合は、抗がん薬や放射線療法を行うこともありますが、効果は一定しません。 ページトップへ 4. 皮膚がんを疑った場合どうすれば良いでしょう(検査も含む) 鳥取大学の場合 上記の様な、気になる症状が出た場合は、まずは皮膚科専門医に受診することをお勧めします。最近は、専門医証を診察室に掲げることは一般的ですので、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の資格証明を確認すると良いでしょう。これはある一定レベルの皮膚科診察能力があることを示しています。(鳥取大学病院では5名が保有しています) まず、皮膚科専門医の熟練した視診およびダーモスコピーにより皮膚がんの疑いがあるか否か、判断されます。最初から皮膚がんが疑われたら、まず病変の一部を4、5mmほど切り取って調べる、病理組織学的検査が行われます。湿疹やミズムシが疑われた場合、膏薬治療が行われますが、1、2週間しても改善せず、皮膚がんが疑われる場合は、やはり病理組織検査が行われることになります。 皮膚病理組織学的検査は、皮膚がん診断の決め手になることが多く、極めて重要な検査です。その所見を読むのには熟練した眼が必要で、大学病院のように一般病理医と皮膚病理に精通した皮膚科専門医がいる施設で検査を受けられることをお勧めします。 転移の可能性がある場合は、画像検査を行います。これにより病気の時期を決定し、抗がん薬や放射線の適応や、リンパ節まで取るのか、といった判断をすることになります。また、血液中のがんに関連した物質の検索も当院では実施しております。 先進的医療として、センチネルリンパ節生検という手技があります(平成24年から保険適応)。がん細胞が元々の病変部から近くのリンパ節にいたる時に、最初に到達するリンパ節を検出する方法です。このリンパ節を病理組織検査して、がん細胞が見つからなければ、まずリンパ節転移は無いものとして、余分な治療を行わなくてすみますので、体への負担は軽減されます。様々な方法でこのリンパ節を検出しますが、この手技は鳥取県中西部や松江近辺では大学病院でしか行えません。 最後に、一般開業医の先生から皮膚がんが疑われた場合は、直ち皮膚科専門医のいる病院に受診されることをお勧めします。 ページトップへ 5. 皮膚がん早わかり 皮膚にデキモノ、湿疹・ミズムシ・タムシとして1、2週間膏薬治療して治らない時、皮膚がんの可能性も否定できないので、皮膚科専門医や皮膚腫瘍医に受診して下さい。早期発見、早期治療が重要です。なまじ病変が肉眼で見えていただけに、放置して手遅れになった場合の後悔は、内臓のがんとは比べようもなく大きいものです。 黒い皮膚のデキモノや斑には気をつけて、その性状を良く確認して下さい。 ホクロのがんの場合、不適切、不完全な治療をした場合それによるがんの進行という悲劇を招くことがあります。 放置すると、患者さんだけでなく周囲の家族にも負担が大きくなります。 受診の時は医師の日本皮膚科学会皮膚科専門医認定証を確認して下さい。 ダーモスコピー検査と病理組織検査(皮膚生検)は診断に威力を発揮します。 ホクロのがんは極めてたちが悪く、また外陰部の湿疹・インキン・タムシに類似した皮膚がんは手遅れになることが多いです。 手術をはじめ総合的な治療は大学病院で行うことをお勧めします。もし、かかりつけの医療機関での治療を希望される場合、継続的かつ総合的に治療を行ってもらえるか確認をされて下さい(一貫した継続治療という点で重要です)。 センチネルリンパ節生検という手技があることを知って下さい。 本文中には書きませんでしたが、小さい頃からの皮膚がん予防法としては、紫外線が関与する皮膚がんがありますので、強い日差しの中を長時間外出する場合、日傘、帽子、日焼け止め(自分の肌に合ったカブレないもの)を使うことが勧められます。 診療内容(皮膚病態学分野個別ページに飛びます) 病院HP内皮膚科はこちら 「診療クローズアップ」トップページはこちら 病院のご紹介 基本情報 病院長あいさつ 基本理念と目標 病院概要 病院の組織について 患者さんの権利と義務 個人情報保護に関する当院の基本方針 学生の病院実習のご協力へのお願い アクセスと施設案内 お問い合わせ一覧 実績・取り組み 病院の実績 年報 病院機能指標 DPCデータによる病院指標 患者さん満足度調査 情報公開 企業等からの資金提供状況の公表(令和4年度) ヘリポート 先端医療への取り組み とりだい病院を知る 公開講座・講演会 広報誌・ソーシャルメディア 治験・臨床研究のご案内 教育・研修への取り組み クリティカル・パスについて とりりんりん その他ご案内 ...
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