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高度な医療に挑戦しつづける職種のコト。高度な医療に挑戦しつづける職種のコト。
薬剤師
薬剤師
鳥大病院の
薬剤師の特色
1
多様な業務をこなせる、
総合力の高い
薬剤師へと成長

調剤などの中央業務に加え、病棟業務や患者指導なども並行して行い、さらに最新の薬剤情報を把握する必要があるため、薬剤師として幅広いスキル※やノウハウを得られます。

※災害時などにはDMAT隊員として災害医療への参画も行われます

2
新人スタッフの、
半年間の急成長を支える
トレーナー制度
薬剤部では、入職1年目のスタッフも先輩トレーナーと一緒にすべての業務を実践。毎日終業後はトレーナーと一日の振り返りを行い、半年後には一人で当直業務を行えるようになります。
3
大学病院での
専門性の高い経験は、
キャリアアップの近道に

ICUでの高度薬学的管理や、がん化学療法のレジメン管理など、専門性の高い業務も多いため、その知識と経験を活かしてキャリアアップを目指す職員も多く、現在、1名の指導薬剤師、12名の専門・認定薬剤師がいます※。

※2018年3月時点

研修内容
当院薬剤部では、「患者さんに安全で適切な薬物治療を提供できるジェネラリストの育成」を掲げ、一年を通して新採用薬剤師研修を行っております。具体的には、まず医療安全、カルテ操作、接遇などの初期導入研修を2週間行った後、調剤業務を行います。並行して、患者さんの持参薬の鑑別といった基礎的な病棟業務研修も開始。本番業務さながらに、多様な研修に取り組みながら、「ジェネラリスト」に求められる基本知識と経験を養っていただきます。さらに詳細な年間計画は、下記の表をご覧ください。
平成30年度 新採用
薬剤師 研修計画表
部署 研修項目 備考
4月
~6月
調剤(処方)
調剤(注射)
病棟
計数調剤、一包化、散薬、水薬・物流、定数配置カート、管理薬取り扱い・持参薬鑑別 各種オリエンテーション
(4月上旬)

薬剤師免許登録(5月)
調剤技能テスト(6月下旬)
7月
~9月
調剤
病棟
製剤
対応業務(投薬、疑義紹介、電話)、処方鑑査・初回面談、病棟巡視製剤・TPN、院内製剤
調剤と病棟を1日ずつ交互に
10月
以降
調剤
病棟
製剤
配属部署
注射薬鑑査・セット業務、麻酔薬セット・薬剤管理指導、カンファレンス参加・抗がん剤の調製配属部署・関連業務(DI、TDMなど) 10月~ 日勤・夜勤補助 開始、部署配属
1月~ 日勤・夜勤補助 開始
3月~ 夜勤開始
配属部署の業務+
週2~3日調剤
基本的な勤務体系
業務シフト例
1日病棟業務
病棟業務 / 8:30~17:00
(休憩/12:45~13:30)
調剤/病棟(半日病棟)
製剤業務[混注] / 8:30~10:30
調剤業務 / 10:30~12:45
病棟業務 / 13:30~17:00
(休憩/12:45~13:30)
1日調剤業務
製剤業務[混注] / 8:30~10:30
調剤業務 / 10:30~17:00
(休憩/12:45~13:30)
これらの主な業務パターンを
上司から日毎に指示され、
業務横断的なシフト体制を
行っています。(一例です)
施設・設備
医薬品情報検索システム
病院情報データ検索/分析/活用ソリューション
薬剤管理指導業務支援システム
診療情報から必要な情報を抽出して医薬品の適正使用に貢献します。
がん化学療法レジメンチェックシステム
がん化学療法用注射薬調製室
無菌調製室
がん化学療法や院内無菌製剤を調製し、情報提供と臨床評価を行います。
散薬・水薬調剤鑑査システム
薬剤情報提供システム
自動注射薬払い出しシステム
麻薬管理システム
医薬品ロット番号在庫管理システム
効率のよい正確な調剤と医薬品管理を行います。
薬物体内動態解析システム
血中濃度測定、解析、推奨処方を提案し、医薬品の適正使用に貢献します。
薬剤部専用
イントラネットシステム部員室視聴覚システム
全職員が情報を共有し、円滑な業務遂行と学術向上に努めています。
よくある Q&A
  • 鳥大病院の薬剤部では、
    どのような地域医療活動に
    取り組んでいますか?

    地域の病院や薬局と
    情報共有を行いながら、
    医療のレベルを
    高めています。

    鳥取県病院薬剤師会を通して、地域の各病院のユニークな取り組みについて情報共有や研修会を開催し、地域の方々により安全で安心な薬物療法を提供することをめざしています。また地域薬局とも連携し、勉強会をすることもあります。ほかにも、地域内に薬剤師が不足している施設があれば、病院間の協定のもと薬剤師の派遣などを行うなど、地域医療における異なるステージの病院の業務を経験。鳥大病院での日々の業務に役立てています。
  • 薬剤部で行われている
    「個別化医療をめざした
    試験研究」とは
    どのようなものですか?

    一人ひとり異なる
    患者さんに、最適な治療を
    提供するための研究です。

    患者さんごとに病態や服用している薬、合併症などは異なります。そのため、同じ薬を同じ量飲んでも、体の中での薬の働きは人それぞれ異なり、その効き方や副作用の発現は一人ひとり違います。私たちは、薬の血中濃度と、治療効果と副作用の発現との関連を精査し、個々の患者さんに対する適正な治療に貢献する研究を推進しています。このような治療方法を「個別化医療」と言い、特に薬剤部では抗がん薬や免疫抑制薬などのハイリスク薬について研究を進めています。
  • チーム医療を行う上で、
    鳥大病院の薬剤師は
    どのようなこと
    を大切にされていますか?

    一科学者としての目線で、
    最適な治療に
    向き合っていくことです。

    薬剤師が、同じ効き目の薬が複数ある中から「この患者さんにはAの薬が適している」とチームに提案する場合、そこには「併用している薬との相互作用を回避するため」など、科学的証拠がなければいけません。私たち薬剤師は、化学や物理学を学び、加えて薬物動態学的、医療薬学的視点も培うことで、例えば薬の副作用が発現した場合にも、病態の変化や検査値、併用薬の情報などから科学的に要因を考えていくのです。このように、一科学者として個々の患者さんに適した薬物療法と向き合うことが、薬剤師の重要な役割の一つだと考えています。
先輩に聞く
「鳥大病院」が
めざす
薬剤師像
とは?
悩みも治療方針も、
一枚の処方せんから
見えてくる。
竹﨑 正明 勤務歴:7年
私は業務において、まず処方せんを入念に読み込むことを意識しています。薬品名やその分量が記されている一枚の紙から、膨大な情報を読み取ることができるからです。処方薬から病気や症状の見当がつくので、患者さんの悩みを予測し、服薬指導の際の会話の糸口に。具体的なイメージをもとに話ができると、患者さんも症状についてだけでなく、「薬が増えて混乱してしまう」「副作用がこわい」など本音を話してくれるようになります。それらの会話から、要望に合うよう薬剤を調整した案を医師に提案し、急きょ処方内容が変わったこともありました。患者さんはその経緯を知らないかもしれませんが、「安全な治療に貢献できた」という事実に私自身は満足しています。これからももっと薬品についての専門知識を深め、より患者さんに負担が少なく効果的な治療をサポートしていきたい。薬剤師の役割は黒子かもしれませんが、つねに胸を張って「患者さんの治療に貢献できた」と言える存在になりたいです。
竹﨑さんの上司涌嶋さん
(薬剤部長補佐)
竹﨑さんの
「薬剤師としての強み」は
何でしょうか?

「聞き上手」なところです。薬剤師間でも患者さんに対しても、あるいは他職種に対しても、いつも相手に共感しながら、まず話を聞く。その中で自分の意見もきっちり伝えながらディスカッションできるので、後輩ながらに尊敬しています。

これからの竹﨑さんに
期待されていることは
何でしょうか?

薬剤師としてのリーダーシップでしょうか。心のうちに秘めている思いを積極的に薬剤師や他職種と共有し、チームをとりまとめられる力がつくと、周囲からの信頼感がさらに高まり、先輩としての人間的な厚みも出てくると思います。

竹﨑さんにとって、
涌嶋さんってどんな人?
若手への気配りを欠かさない、親しみやすい先生です。特に私は入職当初、薬剤師としての基礎を教わりました。発言の説得力や業務へのモチベーションを高める統率力があり、薬剤師としても指導者としても尊敬しています。
竹﨑さんの後輩 齋木さん
竹﨑さんの
最初の印象は
どうでしたか?

竹﨑さんは口数が多いタイプではなかったので、ミステリアスな印象でした。ただ一緒に働くにつれ、先輩・後輩関わらず周りから相談されている姿をよく見るようになり、多くの人から頼られる人徳を持った人なのだと思いました。

竹﨑さんから
教わったことの中で、
特に印象深いことは
何ですか?

経験ではなく、情報の信頼性を重視する姿勢です。指導はつねに「Evidence-Based Medicine」の考えに基づき、根拠を示しながら教えてくださいます。また場合によっては、一緒にガイドラインや文献を調査し、問題解決まで導いてくださることもあり、とても感謝しています。

竹﨑さんにとって、
齋木さんってどんな人?
温厚で礼儀正しく、人当たりがよいのでつい仕事を頼んでしまいがち(笑)。それでもいつも的確にこなしてくれます。現在の部署には私よりも先に配属されているため、私が質問する機会も多く、頼りになる後輩です。
※勤務歴などインタビュー内の情報は、2021年取材当時のものです。