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光免疫療法

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 夕暮れの米子港の岸壁に、赤いBMW325iが停まる。歌手・本田美奈子.さんの愛車『ジュリア』だ。今、そのハンドルを握るのは、鳥取大学医学部統合生理学分野教授の檜山武史さんである。檜山さんと本田美奈子.さんの関わりについては「カニジルラジオ」、新聞等でご存じの方も多いかもしれない。

2005年、本田美奈子.さんが急性骨髄性白血病で旅立ったとき、檜山さんは大きな喪失感を覚えた。

 アイドルからロック、そしてミュージカルへ–自らに妥協せず、努力を重ね、挑戦を続けた姿。さらに環境問題やエイズなど社会課題にも目を向け、歌を通して人々に寄り添い、支援を続けていた。彼女は自分のためだけではなく、歌をみんなと分かち合うことを大切にしていた。檜山さんは、彼女の生き方に深く共感する。

「好きでやっている研究ですが、基礎研究は成果が見えるまでの道のりが長い。孤独や不安を感じることもあるなか、社会とつながる部分を持つことで、心のバランスが保てる。それが骨髄バンクなどの支援活動なんです」

 ドナー登録が患者さんの命を救うことにつながるのはもちろんだが、もう一つ支援活動に力を注ぐ理由がある。それはいろんな弱い立場の人にも支援が行き届く社会に一歩でも近づけたいからだ。それが本田美奈子.さんの望んでいた世界だったのではないか。

 そんな思いを胸に、檜山さんは彼女の曲をかけながら、景色のいい場所へと車を走らせていった。

 

檜山武史
大阪大学基礎工学部生物工学科卒業。2022年鳥取大学医学部医学科統合生理学分野教授。2024年鳥取大学国際乾燥地研究教育機構教授、医学部長特別補佐(研究担当)。認定NPO法人『LIVE FOR LIFE美奈子基金』、鳥取県骨髄バンクを支援する会の会員として、積極的に活動。