2029年新病院着工へ
とりだい「未来病院」発進!!
とりだい「未来病院」発進!!
「私」なら、こうする & こうしたい!

取材・文 中原由依子  写真 馬場磨貴


わたしならこうするこうしたい

 私はとりだい病院に勤務して20年以上が経ちます。長らく手術部の配属で、とりだい病院における手術部の変遷を見てきました。

 入職した当初は、とりだい病院でロボット支援手術を行うなど想像もしませんでした。それが今や3機種4台。その他の手術でも医療技術が進歩し、私たち手術部のスタッフは日々アップデートを求められながら、互いに連携して毎日の手術が滞りなく実施できるよう努めています。

 手術はたとえ同じ診療科の同じ術式であっても、年齢や背景、体格などが患者さんによって違います。微調整やイレギュラーなことが起きたときの対応は人間でしかできない。術前の患者さんとの関わりがとても重要で、そこでの観察や対話で見て感じたことが手術にいかされるのです。

 現在、とりだい病院は新病院に向けて動いており、私もミーティングに加わっています。未来の新病院では、手術部看護師の業務も大きく変わっていくことでしょう。手術室に患者さんを受け入れる際、今は指差し声出しで確認をしていますが、顔認証でさっと入室が完了したり、メスや鉗子などの器械の準備や在庫管理もロボットがやってくれる日がくる。あまり知られていませんが、私たちの業務で多くの時間がとられているのは、手術の準備、確認作業。これらはAI(人工知能)を活用して省力化できるはず。その結果、看護師は今よりも患者さんに対面する時間が増え、手術看護に集中できると思います。

 手術看護の発展には、もっと新しい意見を入れていく必要があります。従来のように先輩看護師の教えをしっかり守ることも大切ですが、それだけでは伸びしろがありません。一つのやり方だけではなく、安全を担保した上で、いろいろなやり方を取り入れてみる。経験が浅い看護師も自分の意見を伝えやすく、周囲がそれを支えながらチームで成長していくような環境が作れたらいいなと思います。

 これからの時代は「AIと人」や「先輩と若手」など、とにかく共存してバランスよくやっていくことがとても重要になってきます。

 とりだい病院は、これからも先進的な治療をする場であり、地域から信頼される病院でなければならない。その前提条件はあくまでも、安全に手術が行われること。

 高難度な手術が次々と導入される今、一つひとつの手術を確実に無事に終えることは、決して簡単なことではありません。だからこそ、そうした私たちの研鑽と努力の積み重ねが認められ、「とりだい病院があるから安心だね」と地域の皆さんに思っていただけることが何より嬉しい。とりだい病院手術部に寄せられる熱い信頼が、私たちスタッフのモチベーションとなり、さらに質の高い医療提供につながる。そのような好循環がずっと続いてほしいと願っています。

手術部 副看護師長
前田延子

2001年、鳥取大学医学部附属医療技術短期大学部看護学科卒業後、とりだい病院入職。手術部、小児病棟、広島大学病院手術部への出向を経験し、2008年、再びとりだい病院手術部に戻り現在に至る。2020年より手術部兼材料部担当副看護師長。

わたしならこうするこうしたい