温泉マスター古賀の
本当は教えたくない
秘湯8選

構成・奥田 緑


「山陰は秘湯の宝庫」と熱く語るのは新規医療研究推進センターの古賀敦朗准教授。
鎌倉生まれの古賀准教授にとって『温泉に行く』のは『旅行に行く』のと同じぐらい、時間と労力のかかる特別なことだったそう。
鳥取県付近は「身近に温泉があってすぐ行けるのが素晴らしい」と、ほぼ毎週どこかの温泉に行っているのだとか。
もはや山陰で知らない温泉はない境地に達しつつある“温泉マスター古賀”が
「本当は教えたくなかった」オススメ温泉を大公開!

秘湯8選

秘湯8選 望湖楼 般若寺温泉 天空の湯 淀江ゆめ温泉 皆生風雅 ゆらり 四季荘 海潮荘


  1. 山陰・はわい温泉 望湖楼
    鳥取県東伯郡湯梨浜町
日本で唯一、湖上に露天風呂がある温泉旅館。「湖上露天風呂は四方を湖に囲まれているので、背後に湯宿はあるんですが本当に湖の上で一人浮かんでいるような感覚に浸れます」

秘湯8選



  1. 般若寺温泉
    岡山県苫田郡鏡野町
明治時代に寺の宿坊として開業した川沿いの温泉。「お風呂場は小さいですが、それが気にならないほど、川と渓谷がどこまでも広がる圧倒的な絶景が楽しめます。予約制で1時間単位の貸切なので、最高の景色を独り占めできますが、いつも時間が足りないと思ってしまいます」
秘湯8選
秘湯8選
写真提供:岡山県観光連盟


  1. のとろ温泉 天空の湯
    岡山県苫田郡鏡野町
標高700mの山間地にある温泉。「天空というネーミングからして魅力的ですよね。眼下の山を見渡せる露天と、空を見渡せる露天の2種類のお風呂場があります。湯舟に浸かりながら、山頂からの景色を味わえます」
秘湯8選


  1. 白鳳の里 淀江ゆめ温泉
    鳥取県米子市淀江町
源泉掛け流しの日帰り温泉施設。「名水で有名な大山山麓の温泉だけあって、とにかくお湯が綺麗。湧出量も豊富だから、湯船のお湯の入れ替わりが早いです。常に新鮮で気持ちの良いお湯が堪能できる、贅沢な温泉です」
秘湯8選


温泉マスター古賀
新規医療研究推進センター 研究実用化支援部門長。医療機器等の開発・製品化、人材育成に取り組む。大学時代、山登りの後に入った温泉に体も心も癒されたのをきっかけに温泉の虜になった。ポリシーは、口コミに頼らず自らの力で秘湯を開拓すること。
秘湯8選

  1. 皆生 風雅
    鳥取県米子市
広大な日本庭園と数寄屋造りの古雅な佇まいが美しい宿。「皆生温泉といえばオーシャンビューの素晴らしさが特徴かもしれませんが、あえて今回は違うところを選びました。ここの推しポイントは、“隠れ湯”であるところ。宿全体が幻想的で、雅な雰囲気。本館からお風呂場への廊下を歩いていると、日常から離れて秘密の場所へ行く感覚になれるんです」
秘湯8選


  1. いずも縁結び温泉 ゆらり
    島根県出雲市平田町
中国地方最大級の『100%源泉掛け流し』の温泉。街中にあるのでアクセスしやすい。「とにかく内湯がプールかと思うぐらい広くて解放感がある。街中にあるから人も多いけれど、広さのためか気にならないほど。サラサラとした湯質が本当に気持ちいい温泉です」
秘湯8選


  1. 天然温泉の湯 四季荘
    島根県出雲市斐川町
湯の川温泉は日本三美人の湯の一つ。「湯の川って美肌の湯なんです。ちょっとぬるっとした湯質で肌が本当にしっとりします。川沿いに岩風呂があるので、渓谷の見える景観も楽しめます。アロマを活用するなどサウナにも力を入れていて、温泉ついでに利用するのもおすすめです。美肌になりたい方はぜひ!」
秘湯8選
秘湯8選


  1. 奥出雲秘湯の湯 海潮荘
    島根県雲南市大東町
開湯1300年の歴史を持つ源泉掛け流し。「海潮温泉郷には他にも温泉が何件かありますが、私はここ一択というほど好きなんです。人里離れた小ぢんまりした佇まいの旅館に、木々が生い茂る庭がある。そこに岩風呂が組んであるんですね。ふつうの岩風呂と違って、緑の美しさも楽しめるのがポイント。派手さはないけれど、まさに“秘湯”なので静かに温泉を楽しみたい人におすすめです」
秘湯8選


温泉マスター直伝!!
より温泉を楽しむ極意
秘湯8選
温泉セットを用意しておくべし

場合によっては備え付けのない温泉もある。シャンプー・リンスなどのセットは持って行くと安心。温泉マスターは常に常備している。

からだ全体で温泉を味わうべし

視覚や聴覚など、様々な感覚を研ぎ澄まし、お湯だけでなく景観も含め、まるごと深く全身で温泉を感じること。(ただし長湯には注意)

道中にも楽しみを盛り込むべし
温泉地の周辺は観光地として賑わっているところも多い。目的地までの風景を楽しんだり、道の駅に寄って地元の名産を味わったりと、その土地だけでしかできない体験を楽

しむこと。

他のお客さんや宿の人とも会話してみるべし

常連さんやお店の方と会話をすることで、その土地への理解が深まる。地元民しか知らないような温泉を教えてもらえることもあり、新たな温泉地の開拓にもつながる。

『温泉タオル』に注目するべし

旅館や土産物店で目にする温泉タオル。お手頃価格なうえ、それぞれの温泉名が入っているので、御朱印帳のようにコレクションするのも楽しみ方のひとつだ。