近年、高齢者向けに“フレイル対策”という言葉をよく耳にするようになりました。“フレイル”とは“脆さ”を意味する言葉で、健康な状態と要介護状態の中間にある人のことを指します。ただ、フレイルから要介護状態へは一方通行ではなく、対策をとることで改善したり、進行を遅らせたりすることができます。
そこで今回は、フレイル対策のためにカニジル推薦の気軽にゆるく取り組めるトレーニング“ゆる☆トレ”をご紹介!ぜひ毎日の習慣に取り入れて、フレイルを予防しましょう。また、若年層の方はご家族を誘って一緒に取り組んでみるのもオススメです!
今回の〝ゆる☆トレ〟を紹介していただくのは、リハビリテーション部の理学療法士・橘田勇紀さん。米子市のフレイル対策モデル事業にも取り組んでいるエキスパートです!そんな橘田さんセレクトのゆるトレ5選、ぜひチャレンジしてみてください!
フレイル対策のためには様々な運動の組み合わせが有効です。加えて、長く続けることができる運動を選ぶことが効果を最大限にする秘訣。今回は家でも簡単にでき、歩行の際に重要な下半身の筋力を向上させる運動を選んでみました。ぜひ、気軽に取り組んでみてください!
あごを軽く引き、目線は前を意識しながら上体を反らします。その状態で3秒静止し、ゆっくりと元の姿勢に戻していきます。※身体を反らして痛みが出る方は行わないようにしましょう。
効果:背筋を鍛えることができます。背骨の骨折の既往がある方、猫背を直したい方にピッタリ。
POINT:肩甲骨を背骨に寄せることを意識して!
POINT:腹筋に力を入れるよう意識して!
身体をまっすぐに保ち、できるだけ太ももを持ち上げ、その姿勢で3秒静止します。左右の脚で各15回行います。
効果:脚を持ち上げるときに働く筋肉を強化し、バランス能力向上の効果があります。歩くときにつまずきやすい方、バランス能力を鍛えたい方に。
POINT:床を踏みしめると両脚とも鍛えられてgood!
腰に手を当て両脚で立ちます(高齢の方は転倒の危険があるので、壁やイスなどを支えにして行いましょう)。その姿勢から脚をゆっくり大きく前に踏み出し、太ももが水平になるぐらい腰を深く下ろし3秒静止します。身体を上げて踏み出した脚を元に戻しましょう。左右の脚で各15回行います。
効果:太ももの筋力強化と股関節の柔軟性改善のほか、バランス能力向上の効果があります。バランス能力を鍛えたい方にオススメ。
POINT:太ももに力が入るのを意識して!
POINT:後ろ脚の付け根前をしっかり伸ばして!
身体をまっすぐにし、太ももの裏側に心地よい伸びを感じるまで、できるだけ膝を伸ばしましょう。その状態で3秒静止し、ゆっくり戻します。左右の脚それぞれで15回行います。
効果:歩行の際に重要な太ももの前側の筋肉を鍛え、裏側の筋肉を柔らかくし膝や腰の負担を軽減する効果があります。立ち続けて運動をするのが難しい方、運動初心者の方に。
POINT:膝の前側にも力が入るのを意識して!
横向きの姿勢で膝を少し曲げた姿勢をとります。その状態から上側の脚をできるだけ開いてそのまま3秒静止し、ゆっくり戻します。左右の脚それぞれで15回行ってください。
効果:股関節周囲の筋力を鍛えることができ、ヒップアップ効果も期待できます。脚の筋力全般に不安を感じる方はぜひ試して。
POINT:骨盤が動かないように注意しよう!
POINT:お尻や骨盤の横に力が入るのを意識して!
モデル 竹森大紀